No,293  原始林の山

明星ヶ岳(1900m)(大峰山脈)
八経ヶ岳への道、No,5のルート

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《 2001年5月12日、日帰り  天気=晴れ 》

《 メンバー    単独 》

《 奈良県大塔村、篠原林道、湯の叉〜中尾の尾根〜明星ヶ岳〜八経ヶ岳    ピストン 


八経ヶ岳へのルート                     
殆どの登山者は、行者環トンネル西口から登っている八経ヶ岳も、いくつかのルートがある事を知り、4ルートまでは
何度か通っているものの、湯の叉から明星ヶ岳経由と、鉄山からのルートは未だなのである。
今回、湯の叉からのルートに挑戦してみることにした。

国土地理院の2万5千図にも登山道の表示は消えて、廃道になっている様子。
3週前の登山口らしき場所の下見をしておいた。
明星ヶ岳からの下山分岐の表示看板の確認も郭公さんに頼んで確認しておいたので間違いは無さそうであるが
、果たしてルートはまだ残っているのか不安もあり、リボンとナタを持参する事にした。

ルートマップを作りました

5時出発、五条市からR168号へ入り、大塔村宇井から東へ篠原を超え、林道分岐湯の叉へ着く。
釣り客が止める広場があり、そこにはキャンピングカーで2名の老人が泊まっていました。
挨拶をすると、「何処へ行かれますか」と聞かれて、「ここから山へ」というと、「ここから登れるんですか」と返ってきた。
この人たちはもう何年も、ここへよく来るそうで、この辺から登山する人はいないといった。
やはり廃道になっているのだろう?

準備を整え出発(8:10)
登山口の標高は660m、標高差1250mもある、急登は覚悟しなければならない。
道は尾根に沿って付いていた。思っていたよりきれいに残っている。
1時間で標高差500m稼げた、ここでもまだ道は随分しっかりと残っている。
登山者が入っていないので、未だに落ち葉のじゅうたん、クッションが良い。
尾根のピークに着く(9:35)
しばらく平坦になる、この辺りからは右手に七面山、左手に天和の山が木の合い間から見えてくる。
ブナの大木も太陽に照らされ新緑が眩しいくらいに鮮やかに輝いていた。
厳しい急登のはじまる手前で大休憩(1400m)。地図をひろげ、まわりの山や地形の確認。
おにぎりも一つほうばった。(10:30〜10:50)

正面の岩場を右に少し巻きながらのガレを慎重に登る。右の斜面にはアカヤシオが心を和ましてくれた。
40分ほどで1600m地点、右に大きな岩峰が見える、まさかそこを通る訳ではないだろう、と思いながら、
赤いテープを見失なわないようにゆっくりと。
微かな踏み跡のあるところも、直ぐ消えて、リボンをくくり付けながら登っていくと、岩峰の上に辿り着いていた。
右手には釈迦ヶ岳が七面山の上に顔を覗かせ、奥駈の稜線が見えてきた。

1700m位に着たのか、正面に明星の頂きが見える、原始林に覆われた立ち枯れのトウヒの山なのだ。
もう道などないところ。あったのだろうが、いまはもう倒木だらけ。
右に左に、上をまたぎ、くぐりながら何とか奥駈道に、運の良い事に分岐標識のところに着く(12:30)。
途中でリボンが底をついていたので、下りはこの間、慎重にならなければと、自分に言い聞かせていた。

取り敢えずここまで来れた安堵のため息。
奥駈道八経ヶ岳まで近い、鹿よけフェンスのところで3人のパーティと出会う。
舟のタワでテント泊する予定とか!
後日分かった事だが、このパーティのうちのひとりがSさんであった。
Sさんとは一度しか遇っていないが、何度かEメールやBBSでやりとりしていたのです。失礼しました。(ペコリ)

八経ヶ岳着(12:50)

下山 八経ヶ岳出発(13:25)〜明星ヶ岳湯の叉への分岐(13:40)〜湯の叉着(16:50)


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