No,319 春の稲村ヶ岳と観音峰

 

観音平より稲村ヶ岳とバリゴヤの頭

2002年4月2〜3日 テント1泊
メンバー 単独   
行程 奈良県天川村、洞川〜公母堂〜法力峠〜山上辻(テント泊)〜稲村ヶ岳往復〜法力峠〜観音峰
〜観音平〜ミタライ登山口〜遊歩道〜洞川
天候 快晴

昼過ぎから家を出発した。天川村洞川に駐車し林道を名水「ゴロゴロ水」の湧くところへ急いだ(3:30)。
当然山側から出ていた水は反対側にも水道管を引き、たくさんの給水口を取り付けてある。我が物顔で何十本ものタンクを車に積み込んで来て給水口を独り占めしている人もいる。「この水でラーメンを作ると実に美味い」という人がいた。少し水が違うからといってラーメンの味なんて変わることもないだろうに。やっぱり美味しい水はそのまま飲んだほうが美味い。タンクに水を汲み林道を公母堂まで歩き、林道脇から登山道に入る。

  
様変わりした「ゴロゴロ水」 

緩やかな道は法力峠まではあまり遠くは感じない。山上辻までの道も充分な整備がなされて、まるでピクニックコースのごとく登山道は様変わりしている。山上辻(5:35)にある稲村小屋は相変わらず以前のままであったが、すぐ近くにはソーラーを使ったエコトイレが設置されている。但しカギが掛かっていて使用はできない。

  
整備された登山道                                 新設トイレ     

西に沈む夕日を眺めながらテントを張る。気温10度、無風で暖かく、風の音も鳥の鳴き声も聞こえない全く静かだ。食事を済ませ、ラジオの野球放送に耳を傾けながらシュラフにもぐりこみ、いつの間にか眠っていた。
いきなり「グワァー」っと大きな声がして飛び起きた。耳を澄ましてテントの外の気配を伺うが・・・・・
何も変化はない。シュラフに潜っていた為なのか、多分自分の大きな鼾だったのだろう。ため息とともに胸をなでおろす。誰も見ていないが、こういうときは罰が悪いものだ。

  
山上辻にて                                     山上辻より稲村ヶ岳への登山道入り口

翌日、気持ちよい山の朝を迎え、サブザックで稲村ヶ岳へ向け出発。(6:15)
山上辻からは少し雪が残っている。時々ズボっと沈みながらであるが比較的歩きやすい。大日山の山腹に差し掛かる。斜面にはまだ雪が付いている。腐った雪は今にも雪崩れそうで岩との間には隙間が出来ている。簡易アイゼンしか持ってこなかった事を後悔したが、慎重に通過。通過した後、足がブルブルと震えてしまう。ひと安心とはいえ、下山にまた通過しなければならない。とにかく稲村ヶ岳の山頂へ着く(7:00)。バリゴヤを眺めて雪の状況を確認。やはり登り下りの斜面には雪がへばり付いている。バリゴヤを諦め、気温の上がらない内にあの大日山の斜面を通過して幕営地へ戻る。(7:30)

  
                                           
稲村山頂より弥山

一息いれてテントを撤収し終えたが、まだ8時半だ。観音峰へ向かう。気持ちの良い稜線歩きで観音峰を通過して観音平に着いたのは11時半。他に二人ほどいた単独行者達と山談義に花を咲かせる。此処からの展望は天気も相まって素晴らしい。双門の滝が光って見える、午後の太陽で稲村ヶ岳の岩壁はまるで穂高連峰を思い出させ、山談義と展望で3時間も過ぎてしまった。

ミタライの観音峰登山口へ下山(15:00)、遊歩道から洞川の駐車場所へ戻る。村営洞川温泉は休館日、天の川温泉で汗を流した。

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