No,324 バリゴヤの頭
稲村ヶ岳 経由 目前で撤退の巻
 
(大峰北部


2002年4月26日 日帰り
メンバー 単独   
行程 奈良県洞川林道終点〜レンゲ辻〜山上辻〜稲村ヶ岳〜バリゴヤ手前   往復
天候

コースタイム
天川村洞川 洞川林道終点(6:20)〜レンゲ坂谷〜レンゲ辻(7:20〜7:35)〜山上辻(8:07)〜稲村ヶ岳(8:40〜9:00)
〜最低鞍部ドンブリ辻(10:25〜10:30)〜バリゴヤ手前のピーク下(11:02〜11:23)〜最低鞍部ドンブリ辻(12:00)
〜稲村ヶ岳(13:15〜13:40)〜山上辻(14:05)〜レンゲ辻(14:45)〜洞川林道終点(15:45)

西側から見た展望図

今月初め残雪で稲村ヶ岳までにて諦めたバリゴヤへ再挑戦する事にした。もう雪は解けているだろう。
林道脇でごろごろ水を補給し、林道終点へ着いたのが6時10分。先週に引き続き同じレンゲ谷の沢を歩き始める。
幾分木の葉っぱの緑も鮮やかに見える。沢の向こうにはまだ山桜が残っている。
沢から離れ、ガレ場を登る頃から睡眠不足なのか体調が思わしくない。時々休憩を入れながらゆっくりと登る。
だんだん木の葉も無くなり、レンゲ辻では芽吹き程度で視界は良くなる。少し汗をかいて体調が戻ってきた。
丁度真正面に金剛、葛城、二上の山がいつもよりくっきりと見えている。山の間の向こうには大阪のビル群も微かに浮かんでいる。
今まで大峰から大阪を見通せた事がない、いつもグレーのエアカーテンで仕切られているからだろう。無理を承知でとにかく写真に収めた。



念仏山の巻き道は危険な箇所が多い、雪が付いていたら先ず無理、稜線沿いに山頂を通るしかないだろう、大日山のキレットより怖そうだ。
そんな事を思いながら歩いていると、左手に遭難者のプレートが埋め込まれてあった。
昭和40年4月2日没と刻印、春山の残雪期に滑落したのかもしれない。

山上辻の稲村小屋前で休憩。もう辺りに雪は残ってはいない。
大日のキレットに着く。鉄の階段も雪の中から見えていて、殆ど雪は無く安全に通過する。
稲村の展望台は暑い日ざしにも心地の良い風で汗もスグに乾く。暫し昼寝、と言ってもまだ9時にもなっていない朝です。

バリゴヤへの入り口は判り難い、方向を定めシャクナゲの木の間をすり抜けもぐり込んで行くと赤テープがある、ところどころ分かり難い。
この辺から持参した目印のテープをくくりながら少し登ると稜線のピーク、ここから一気に下る事になった。
危なッかしい・・・ここに邪魔になるストックを置き、木の根っこにしがみ付きバックで下る。そこを通り過ぎてもまだまだ急な斜面は続いている。
小さいピークがあり明るいスズタケの斜面も慎重に下る。最低鞍部ドンブリ辻まで一時間半近くかかってしまう。何度も地図をにらみながら休憩。

シャクナゲの枝が絡み合って前に進みにくくなってきた。痩せ尾根の小さいピークを超える、
振り返ると、カッコ良くそそり立つ稲村の端のピーク御殿屋敷が見下ろしていた。



下の方に見えていた観音峰も比較的横に見える感じだ。
地図に無い小さいピークもあり鞍部から三っツめのピークを超え4っツ目のピークで岩壁にぶつかる。
ここまでの岩は難なく超えて来れたがヤバそうだ。
木の根っこを掴んで試みるがグラグラしている。登れそうな感じもした、しかし戻る時は下りになるし、危なっかしそうだ。
目の前にバリゴヤの頭が見えていたがここで断念。
ロープの無い一人ではまずそうな気がした。あ〜あ〜、気が抜けてここでひと休み。

諦めたあとは景色を眺めながら戻ろう。南に見える行者還岳もここから見ると少しは違った形に見えて形が良い。
戻る斜面は急だが下れなかった岩場も遠巻きせず簡単に登れた。

   

ストックを回収して稲村ヶ岳に戻る。目印テープ60本のうち約40本を使った。
大日山の手前で中年夫婦に遭う。下る頃には少し景色も霞んでいた。
ガラ透きの洞川温泉で汗を流し、通りの店でおっちゃんに柿の葉寿司を注文するも「今日はもう売り切れました」との返事。
考えてみると、客のいないこんな平日、もともと売っていなかったのだろうと(^0^)・・・・・・・。

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