No,325 上多古ワンステ尾根から奥駈道へ
地蔵岳(1685m)、竜ヶ岳(1720m)
(大峰北部)

矢納滝

2002年4月27日 日帰り
メンバー 単独   
行程 上多古林道上谷分岐出発(7:55)〜行人滝(8:25)〜岩小屋登山口(8:40)〜矢納滝(8:46)〜立ち枯大木の下で休憩(9:47〜10:00)〜阿古滝(11:09〜11:30)〜奥駈道地蔵辻、地蔵岳(12:27)〜小笹の宿(12:40〜12:58)〜竜ヶ岳(13:12)〜阿弥陀が森分岐(13:30)〜伯母谷覗(13:47)〜柏木分岐(15:12)〜上谷〜上多古林道上谷分岐着(15:52)
天候 曇り

地図         展望図
少し遅めの出発となってしまった。169号を南へ、上多古の短い橋を渡り直ぐ右折して2キロばかり進むと上谷との林道分岐があり、ここの広まったところに駐車する。
上多古川沿いに歩くと前方に鋭く聳える勝負塚山が見える、いつか登った急斜面の山を思い出した、その登山口の赤い橋を右手に見ながら歩く。

右も左も岩肌の山が多いところだ。左の山から数段に落ちる小さい行人滝が見えてくる。
林道歩きも終わり小沢を右に渡ると登山口、ピストンするならここに車を置ける。
ここからは山道、道が分かれていて分かり難いところだ。左に進んでみる、なんとなく地図のルートではなさそうだが滝の音がしている。
水飛沫が上がっている。光の中に輝きながら新緑とマッチした実に新鮮な美しさだ(矢納滝)。暫く見とれてしまった。

一旦戻り右のルート、上多古川の南斜面ワンステ尾を登る。グングン高度を稼ぐ感じがする。
大きな岩の前を通り崩壊したハシゴの横を攀じ登る頃からシャクナゲが見られる。



勝負塚山の上天狗、下天狗の岩も後ろに見えるようになる。
ガレかけた涸小沢を何本も渡りながら地図にある危険マークの所を通過。
右下には相変わらず大きな沢の音が聞こえている。少し平坦なところへ出た。
緩やかな沢を二本渡り「阿古滝へ」の道標があるがそのまま通過
、もう一段登ったところの沢で、また「阿古滝」の道標がありここからは真下に落下する滝を上から見下ろす事が出来た。
残念だが一番下までは見えない。

 
阿古滝

竜ヶ岳から派生するこのワンステ尾根とはここで離れ、地蔵岳への尾根に繋がっている方向へテープは続いている。
シャクナゲの木の間を喘ぎながら登り約一時間で地蔵岳の直ぐ横、奥駈道にたどり着く。
ピーク目指して行った地蔵岳は大きな岩の上だ、直ぐ横から登れた。

  
地蔵岳                                  阿弥陀が森の分岐(女人結界門)

思ったより随分時間が掛かってしまった。下山したら南奥駈に行っているせきやんと連絡を取り、一緒に温泉に浸かって帰ろうかとも思っていたのに無理のようだ。
とにかく急ぐ事にする。
久しぶりの小笹の宿へ着きパンをカジっていると単独の外人さんが来た。
今日は此処までらしいが、前鬼口まで縦走するという予定らしい、その上、大台から大杉谷へも予定してるとか言っている。
随分元気な人だ。

阿弥陀が森から緩やかな柏木道を下る。暫くすると伯母谷覗の岩壁の上に出た。
ガスで伯母谷は全く見えない。晴れた日にでも一度覗いて見たいところだ。

伯母谷覗  ブナ林

此処で道は左に折れて、沢の横に絶好の幕営地あり。
歩きやすい長くだらだらした下り坂は続き、左手に大きな台地と岩壁のアスカベ平が見える。
突然六甲颪の曲が聞こえ、携帯が鳴り出した。せきやんからだ、もう下山したとか言っている、「合流して温泉に入ろう」とか言っているのが途切れがちの電話で解った。
僕と同じ事を考えていたようだ。とにかく急ぎ足で歩く。上谷の集落では急いだあまり道を間違えて引き返すハメになる。
下山して169号に出てせきやんに電話すると、直ぐそこまで来ているのである。
思いは同じ、良き友人の有り難さを感じた一日でもあった。

今回のルートは、人の入った様子は少なく廃道寸前、まだ踏み跡は有るものの、自然に崩壊して無くなってゆくかもしれませんが、テープはキッチリ残っているので解り難いことはなく、周りに見える滝や岩壁の素晴らしいバリエーションルートでした。
ただ短い距離にも関わらず標高差1200m程あり、体力が必要かもしれません。

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