No,328 玉置山から熊野本宮へ
(大峰山脈南部)
大平多山と甲の森の後ろの玉置山は見えず

 2002年5月18〜19日  テント泊 二張り
 メ ン バ ー  6名 = どんかっちょ、郭公、まえだ こ、RIN、美波、DOPPO    
 行   程 【1日目】
上葛川玉置山登山口(7:45)−岩の口(8:05)−花折塚(9:05)−(10:00)玉置山頂と神社巡りと昼食(12:30)−大森山(15:30)−(16:30)篠尾辻(幕営)
【2日目】
篠尾辻(6:00)−五大尊岳(6:30)−金剛多和の宿跡(8:00)−大黒天神岳(8:20)−七越峰(11:25)−備崎橋(12:25)−熊野本宮(12:50)
 山   名  玉置山(1076.4) 大森山(1078m) 五大尊岳(825m) 大黒天神岳(578.6m)
 天   候  5/18 曇り 5/19 晴時々曇りのち小雨

前夜
大峰に魅されて7年が経った去年の事、知らぬ間に奥駈道も玉置山から本宮までを残すだけとなった事に気がつき、今回の山行を郭公さんたちと計画したのであります。
都合のよい事に本宮近くには温泉も多い、出来るならば河原の露天風呂、川湯温泉の仙人風呂にでも入ろうと思ってもみたもののシーズンはずれでは致し方もない。何処の温泉にするかは、山行中に決めようという事でスタートした。

4府県に跨るメンバーは6名、車4台。R168号は五条市のとある場所に乗り合わせて集合したのが前夜10時半、下山地の熊野本宮へ向けて出発。大塔村を越えて十津川村の折立手前にて時間制限の通行止め。
暗い道に一人立っていた警備員のお兄さんの言う事には約1時間待ち。仕方なく仮眠を取り、再び出発して熊野本宮手前の「道の駅」を宿にする。軒先にシートを引きシュラフにもぐり込む。

1日目
下山地の備崎橋を確認して橋の近くの駐車場を探すが分からず、役場の駐車場に2台の車をデポ。
残りの2台に分乗して登山地の上葛川へ。どんかっちょさん、RINさん、美波さんと私の4名がここから、まえだこさんと郭公さんは玉置神社の駐車場へ。
登りと下りに分けて出発し、車のキーを交換して上葛川の車を回収、玉置神社の駐車場に2台を置いて本宮へ下るという寸法です。
これには訳がありました。昨年ここでパトロール中のお巡りさんに『上葛川の道路脇は車上荒らしがあるので気をつけてください』と忠告されていたからなのです。
さて我々4名はザレた上葛川の登山口を駆け上がり、岩の口の奥駈道へ出る。
良く踏まれて、しっかりとした玉置山登山道は歩き易い。時々車道をかすめながら尾根に沿って繋がっている。
大きなほら貝の音が近づくと53名もの大勢で修倹者が勢い良く下ってくる。
持経の宿まで歩くという健脚組と行仙宿までの組の2班に分かれているそうな。
しかし我が組の2名はいっこうに下って来ない。
念の為に合鍵を渡していたので、例え何かの間違いで出会えなくても良いのではあるが、不安になってくる
展望台まで来た。北に180度の展望、中八人山、笠捨山が見え、北の方には遥かに釈迦ヶ岳も薄っすらと見える。

左から地蔵岳、槍が岳、笠捨山 こんな事が書いてある展望台

心配しながらも新緑の中を歩き玉置神社の駐車場に着いてしまった。まえだこさん、郭公さんはどうしたのだろうか?取りあえず神社巡りと山頂を踏んでこようという事で、書置きを残して出発。
霊気漂う玉置神社は杉の大木に囲まれた静かな佇まい。神社の横から階段を登りきると山頂に出た。
曇り空だが展望は良い。シャクナゲの木が多く名残の花が幾分か楽しませてくれる。

玉置神社 玉置山頂

駐車場に戻るがまだ二人は帰って来ず、心配は膨らむ。

やっと逆コースをとった、まえだこさんと郭公さんが上葛川で車を回収して帰ってきた。
玉置山頂からルートを間違えて宝冠の森まで行き、引き返した後、予定のコースに戻ったとの事。
往復1時間半の厳しいロスに二人は疲れた様子。何はともあれ、安心したところで揃って昼食にしました。

神社の境内で水の補給をして午後のスタート。
本宮への道標に沿い杉林を下ると林道を横切るが、崩壊による通行禁止の標識。
此処で林道を下る、どこまで行っても下るばかり、山へ入る取り付きはなく間違いに気づく。
元に戻る登り返しには結構疲れた。この間40分のロスをする。
皆で頭を冷やし、良く検討するとロープで遮断された真ん中の道が正しいようだ。

厳しい300mの登り返しで大森山へ到着。

大森山頂

急な坂道を200m下った幕営予定地の篠尾辻は狭く、暫く進んでテント二張りの場所を見つける。(16時30分)

今夜のお宿が出来たし、さあ乾杯だ。美波さんの作るお酒のあては絶品。これで話は盛り上がる。体調が悪いのか、まえだこさんダウン。しかしこの人一時間後にまた復活。それぞれにとっておきの話も出てくる頃、私は酔いがまわり、知らぬ間にテントにもぐり込み寝てしまった模様です。


2日目
4時半、目が覚めると辺りはもう明るくなっていた。
飲みすぎた為なのか、「昨夜飯食ったかなぁ?」なんてどんかっちょさんや郭公さんが言っている。実は私も記憶が無い。残り物を調べると袋だけ、「やっぱり食ってるみたいやな〜」。そんなボケた会話の中で朝の準備が始まる。

6時出発。少しの登りで着いた五大尊岳はいくつかのピークがある。
ここから急勾配の坂道を木に掴まりながら370m程下り、ほっとした所が金剛多和の宿跡だ。小さなお堂の中には役の行者の石像が見える。

幕営の朝 熊野の山の朝

緩やかな林の中を120m登って大黒天神岳へ到着。ここからが長かった。一旦車道にでて、また上り返す。
時々の分岐ではピンクのテープを頼りに進む。間近に本宮が見下ろせる吹越峠まで1時間半もかかっていた。
ここは大きくうねって流れる熊野川が一望出来る若草の展望台、終着点も見えている。小雨がポツポツ、雨具を着け七越峰へ下る。

新緑の中を行く 熊野川

ここでまえだこさんが『川へ直接下るルートがありそうだ』と言う事で先回りして降りていった。
僕達はピンクのリボンに沿って忠実にルートを下る。ぐるっと廻って降りたところは何の標識も無い河原だった。
草の生い茂る堤防を備崎橋まで歩いていると橋の向こうにまえだこさんが手を振っている。
山の西側へ下りているはずなのに、東のほうから歩いている。後で聞くと道を間違えて東に下りていたのだと言う。
無事備崎橋を渡り、本宮大社へお参りして大峰奥駈道を継ぎ接ぎながら完了する。(12:50)

備崎橋を渡りきる 熊野本宮大社

予定時刻を遥かにオーバーしたのは、厳しい下りとルートを間違えたロス、案内地図の誤記?や長いおしゃべり休憩のためなのですが、いずれにせよ全員が満足のゆく山行であった事は間違いないでしょう。
残念なことに川湯温泉の混浴風呂には入れませんでしたが、郭公さんお勧め、大露天風呂のある渡瀬温泉で汗を流し、玉置山の駐車場で車二台を回収して帰りました。大阪帰宅19時20分。

(継ぎ接ぎの大峰奥駈全縦の跡)
吉野〜山上ヶ岳〜小笹の宿〜山上辻〜法力峠〜洞川  (1997/08/14-15)
洞川〜山上ヶ岳〜大普賢岳〜行者還トンネル西口    (2001/05/27)
和佐又〜大普賢岳〜弥山〜天川川合            (1998/05/03-04)
天川川合〜弥山〜釈迦ヶ岳〜前鬼口            (1999/05/01-03)
旭釈迦ヶ岳登山口〜千丈平〜太古の辻〜笠捨山〜上葛川口 (2001/05/04-06)
上葛川口〜玉置山〜五大尊岳〜熊野本宮大社      (2002/05/18-19)


(同行者の記録)
郭公さん   どんかっちょ!さん    RINさん

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