No,384 上河内岳から光岳
南アルプス

お花畑から上河内岳

 2003年9月14〜15日  登山口前夜泊と 一泊二日
 メ ン バ ー  単独
行    程  便ヶ島駐車場車中泊〜西沢渡〜薊畑聖岳分岐〜聖平〜南岳〜上河内岳〜茶臼小屋(泊)
  〜茶臼岳下〜巻き道〜仁田池〜希望峰〜易老岳〜光岳(ピストン)〜易老渡
山    名  上河内岳(2803m)・茶臼岳(2604m)・易老岳(2354m)・光岳(2591m)
天    候  晴れ時々曇り

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展望図
7月に残してしまった聖平から光岳への道。
残してしまった・・・・とは7月のそのとき、雲の間から現れた上河内岳から茶臼岳、さらに光岳へ連なる稜線に魅了され、心はすでにココを歩くことに決めていたということです。

二日間しか取れないので無理をせず、聖岳をパスして周回することにした。
前日から反対周りで歩いているK隊の郭公さん、どんかっちょさん、森の音さんとは山の上で出会うことになっている。
そしてRINちゃんは私と同じく便ヶ島で車中泊して、聖岳をピストンする計画。


 
9月14日 AM5:00 便ヶ島駐車場出発。
西沢渡には野猿がある。今回は荷物だけではなく自分も乗ってみようと思っていた。これを渡るまではRINちゃんと一緒に歩くことにした。

5:40 西沢渡
先にRINちゃんに乗ってもらい、ロープを引っぱる。一人で乗ってロープを引っ張るには力が要る感じがした。
幸い二人だったので難なく渡れて、これは結構楽しかった。

急登が始まり、造林小屋の横を通り尾根に出る。
このあたりで茶臼小屋まで行く私はRINちゃんとは別れて先に行かせてもらうことにした。

9:00 薊畑聖岳分岐
青い空ですばらしい天気、待ちに待った光岳までの稜線が手に取るように良く見え、暫し展望を楽しむ。

大きな山容の光岳
聖平からは聖岳山頂が少し見える。
木道の向こうには聖平小屋がある。

聖平から南岳、上河内岳へ 9:30。

ゆったりとした上り坂が続き、秋の花が登山道の傍らに咲き、長引く残暑の年とはいえ、ここでの空気はひんやりとして涼しい。
少しガスもでてきた。
南岳を左に見ながら道は上河内岳に向かって伸びている。
とうとう上河内岳の山頂は見えなくなり、何処まで来たのだろうか?

しばらくしている内に縦走路から分岐している上河内岳への標識が現れる(山頂へ15分)。
山頂は生憎のガスで周りの山はまったく見えず、すぐに引き返した。12:00。

分岐に引き返すと、今朝光岳を5時に出発して来た団体に出会う。仲間のK隊も同時刻に出発したなら到着するはずではあるが、ガスの中に姿は現れず。12:10
ザレ場を下る、いくつかのパーティに出会ったが、K隊は現れず、大きな平原が現れた。

そうか、これが亀の甲状土のあるお花畑。
この後泊まった茶臼小屋の主人はサッカー場とも表現していたほど、広〜くて長い平原だった。

そうだ、ここでK隊をゆっくりと待つことにしよう!
二回目の弁当を拡げる。

シラビソの間から聞き覚えのある声がしてきた。
これはどんかっちょさんの声に間違い無さそうである。

「お〜いこっちでっせ〜」と声をかけると、「やあやあやぁ」郭公さん、森の音さんもニコニコと顔を出してきた。

しばらく話をして、平原の向こうに消えてゆく三人を見送る。13:10

茶臼岳への分岐から10分の下りで、斜面に佇む小屋が見える。
小屋の屋根の色もこの山ではずいぶん鮮やかな色に見えていた。

13:40 茶臼小屋到着

テラスでビールを片手にくつろぐ。
宿泊客は少ないようだったので、「できれば静かに寝たいのですが?」と小屋の主人にお願いすると「じゃあ51番にしましょうかね」と言って、人の良さそうな主人は奥の部屋の端っこを用意してくれた。次の客は反対の端っこの56番。6畳に2人という余裕のある寝床となった。

9月15日 4:30 茶臼小屋出発
ヘッデンをして一旦茶臼岳への分岐から山頂を目指す。月明かりもあり、しばらくするとヘッデンも必要なくなる。

そして山頂直下で何気なく巻き道を下ってゆく。
これが失敗であった、細く歩きにくい道は朝露でズボンはびしょ濡れとなってしまう。

巻き道は仁田池で合流して丁度夜明けとなる。
5:15。


朝日が差し込む聖岳は格別美しかった。
希望峰の下りで光岳の姿は、随分はっきりとしてきた。

6:42 易老岳は小さなピークで、もしも標識がなければ通過してしまいそうなところであった。

ここからは光岳から下ってくる人によく出会った。

だらだらとした上りが続き、石ころの多い道を登りきり、そこが、「静高平」と道標のある水場だった。

二つある水取口はどちらも涸れていた。



木道を通って明るい光小屋の横を過ぎ、
樹林の中の光岳の山頂はとても静かだった。8:30〜9:05


光岳より、聖岳、上河内岳を展望しながら、少し早い昼食。
取って置きの「ざるそば」を楽しむ。

写真=左から荒川、赤石、聖のズーム
(光岳山頂より)
上河内岳(光岳山頂より)
下り、涼しい風の三吉ガレで最後の展望を楽しむ。

易老岳に戻り11:00
ここから易老渡への下りはきつかったという印象が残った。

易老渡の橋を渡り駐車場へ着いた 13:40。
その時、ちょうどK隊とRINちゃんの合流隊が便ヶ島から下ってきた。
その車でもう一度便ヶ島へ送ってもらい、合流した5人で南信濃の温泉で汗を流しました。

初日はアルプスの匂い、二日目は大峰奥駈の匂いを感じる素晴らしい山行きでした。


同日逆に歩いた郭公さん    同じくどんかっちょ!さん    同じく森の音さん

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