2005年2月11〜12日  狼平避難小屋泊
 メ ン バ ー  郭公さん、どんかっちょさん、DOPPO 
行    程  天川村川合〜栃尾辻〜P1518〜熊渡分岐〜頂仙岳トラバース〜高崎横手〜狼平(避難小屋泊)
 狼平〜大黒岩〜天川奥宮〜弥山小屋〜八経ヶ岳〜〜〜狼平〜〜〜天川村川合
山    名  弥山(1895m)、八経ヶ岳(1915m)
天    候  初日=曇りのち時々晴れ  2日目=晴れのち曇り

辿ったルート

坪ノ内林道を歩く
ずっと以前から思いを巡らせていた厳冬期の八経ヶ岳。
冬の1月は2001年、3月は昨年2004年、残すは2月の厳冬期のみということなのだ。(後日の確認で2001年の1月は弥山までで敗退していたことに気が付いた)

先週と同じドカ雪状態ならばかなりのラッセルが予想されたが、どうなることやら。
天気予報では午前中の曇りから、午後3時ごろには晴れ間も見えるとか、但し翌日も翌々日も曇り空の予報。

2月11日(1日目)
郭公号で天川川合へ着き、出発時には粉雪が舞っていた。
8:30出発

役場の裏から階段状の登山道をひたすら稜線まで登ると鉄塔下で分かれ道になる。真っ直ぐ登れば鉄塔へ、左へトラバースして切り開かれた所を右へ鉄塔方向をめがけて登ってゆくのが従来の道だった筈だが、よく分からなくなって適当に鉄塔方向へ登ってゆく。この適当なところを歩くのが結構体力の消耗に繋がってゆくものだ。

坪ノ内からの林道へ交わり、此処からこの雪の林道をひたすら歩く。この一週間、思っていたほど新雪は積もっていないようだ、雪は程よい締まり具合だった。
それでも時々ズボっと深く足を取られて歩き難くなってくる。
やっとスノーシューの出番である。


栃尾辻

P1518へ
林道から山道へ入る階段のところだった。
上のほうからカメラを構えて声を掛ける者がいる。
『おお〜せきやん』
せきやんは早朝といっても暗いうちから登って日帰りするといっていたが、未だ11時過ぎだというのに下ってくるには如何にも早すぎるが?
暗い道でルートを外したロスと、装備のアクシデントで撤退したのだと云って残念そうに下っていった。

いつも山を駆け回り、この辺りを知り尽くしたせきやんだが、今回は”サルも木から落ちる”ってところだろうか!
栃尾辻避難小屋にて昼食11:40〜12:20
小屋の中は地面が凍っていたが、寒さ避けには丁度良い。

此処からは凍った急な斜面を超えると、左に山上ヶ岳から観音峰が見える尾根を通る。

やがて気合の入る場所P1518のトラバースが待っていた。
せきやんが引き返してきたと言ったところだ。
凍てついた斜面はやはり危険なので、P1518への直登で通過を試みる。滑ったら谷底へ一気に沈んで行きそうだった。
重い荷物での急斜面は厳しかったが、そこには素晴らしい樹氷の世界が待っていた。
    P1518辺りの樹氷アルバム

P1518へ

熊渡への分岐あたり
P1518を超え向こうへ下ったところが熊渡からの分岐。
そしてP1598までは、またまた登りが続く。
一箇所だけ開けた斜面で大普賢岳や稲村ヶ岳、バリゴヤの頭が正面に現れ感動を呼ぶ。

もう一つの難関が頂仙岳のトラバースだったが、これを直登するには如何にも傾斜があり過ぎて厳しそうなので何とか正規ルートのトラバースで通過したかった。
トラバースルートには運良く熊渡から登ってきたと思われるトレースがあり、郭公さんと、どんかっちょさんはワカンで歩いていったが、私はスノーシューからアイゼンに履き替えて後を追ってゆく。
時々足がハマリ立ち往生と言うのか、座り往生と言うのか
苦闘で頂仙岳を巻き終える。

P1598手前にて稲村を見る
あとは深い雪を超えて下って無事狼平避難小屋へ到着。
つり橋の板の上は雪で1mくらい高くなっていた。

沢も小屋のすぐ上は雪に覆われて流れは見えなくなっていた。
避難小屋には熊渡からの先客が1組2人。なんとその方達は私のHPのリンク先の方だった。またまた世間を狭く感じる事となる。
その後、2人のパーティと単独者の合計8名の宿泊となった。

夜中に2度ほど外に出た、ず〜っと、ちらちらと粉雪が舞っていた。

辿りついた狼平避難小屋

狼平の吊橋で郭公さん

沢が埋まった狼平
2月12日(2日目)
6:30 狼平避難小屋出発
此処から先はトレース無く、階段は勿論ルートを記すものは完全に雪に埋もれて見えない。
幸い朝から青空が広がって見通しはすこぶる良いから助かる。いつもの方向より少し南に撚れながら歩いているかもしれなかったが、朝の光が目指す八経ヶ岳方向から射してくる。ここには1500m付近とはまた違う味わいの樹氷が広がっていた。

大黒岩の直ぐ下を巻き立ち枯れの平坦地からは直ぐ目の前に朝日を受ける八経ヶ岳を仰ぐ。やはりこの時期だけしか味わえない素晴らしい光景が目に焼きついた。

狼平から登りきる手前(早朝)

青い空と樹氷
大黒岩からの斜面を登り夏の横道は何処にあるのやら?
どうせ有ったとしても通行は不能であろう。
弥山山頂目指して直登ルートをとる。修覆山への倒木帯を左見て奥宮の直ぐ裏に出る。奥宮は雪に埋もれ屋根だけが頭を出していた。木の間を僅かに下り弥山小屋の前に出ると鳥居は膝の高さにしか見えず。積雪は2mくらいと云うことになるのだろう。

そして遂に、遂に気高く白く朝日に輝く八経ヶ岳へ向かって一旦東寄りの吊尾根へ下る。
つり尾根の雪原にはこれぞ樹氷、1800mの樹氷と云わんばかりに光輝く!!!
吊尾根の樹氷アルバム

弥山山頂奥宮

八経ヶ岳
8:30 狼平から丁度2時間歩いて八経ヶ岳山頂に立つ。
小屋に宿泊した二人連れも続いて到着すると、明星方向からも3人のパーティが日裏山方面から到着した。
見下ろす弥山への吊尾根が一段と素晴らしく見える。

これにて念願叶えたり!!!

吊尾根から八経ヶ岳を見上げる
狼平へ下りザックをを纏めて小屋裏にて記念撮影を済ませて下る。
下りでもP1518を通過し、今一度樹氷を堪能し大満足の2日間の汗を天の川温泉で流した。

同行の郭公さん、どんかっちょさん良い山行きを有難うございました。とても満足してます。

思い残すことはありません・・・・と言ってまた行きたくなったりして(^0^)

下る前のひと時(狼平)

記念撮影
写真の半分以上は郭公さん、どんかっちょさんから借用しました。
郭公さんの報告
どんかっちょさんの報告

(参考タイム)
1日目=天川川合役場8:30〜栃尾辻11:40-12:20〜P1518.12:50-13:10〜狼平15:50
2日目=狼平6:30〜弥山奥宮8:00〜八経ヶ岳8:30-8:50〜狼平10:00-10:30〜P1518.12:40〜天川川合役場15:35