P1505からの日本岳
 2006年5月28日  日帰り
 メ ン バ ー  どんかっちょさん、DOPPO 
行    程  和佐叉ヒュッテ~和佐叉のコル~笙の窟尾根分岐~P1505へ直登~日本岳
 ~日本岳のコル~小普賢岳~大普賢岳~日本岳のコル~岩本新道~無双洞への分岐
 ~和佐叉のコル~和佐叉ヒュッテ
山    名  P1505、日本岳(1550m)、小普賢岳(1650m?)、大普賢岳(1779.9m)
天    候  曇、一時晴
八経ヶ岳方面から眺めるといつも気になる大普賢岳。
和佐叉山から3つ4つのコブが大普賢岳を最高点に綺麗に並んで見える。
一度でいいからそのコブを順番に下から上に向かって登ってみたいと思っていた。
偵察を兼ねて出かけて見ることにした。偵察とはいうものの、万全の準備を整える。
内心ウマくゆけば何とか成るかも・・・・
前夜NET仲間のどんかっちょさんも同行したいとのメールが入り2人で出発。



ヒュッテの前は朝まで残っていた雨で緑が鮮やかで眩しい。
8:50
10台程の車が駐車場に残っていたが人影は無く、既に山へ出発した後のようだった。

雨はあがって、僅かに明るい空が見え始めていたが、大普賢岳山頂はガスに覆われて姿は見えない。

3週間ぶりの山は、胸は躍るが足取りは重い。
雨の後は足元もジュクジュクして滑りやすかった。
和佐叉のコルで一休みして長袖Tシャツ一枚になり、気持ちを整える。
暫く登って、登山道と分かれ真っ直ぐに笙の窟尾根のP1505へ向かった。
いきなり大岩の右を巻いてよじ登ると、満開のシャクナゲが迎えてくれる。
今回のシャクナゲはここが最高だったようだ、上はまだ蕾で例年より少し遅いのかもしれない。
伯母峰方面からのテープが現れ、P1505は直ぐだった。
木の間をすり抜けて展望が開け、その先に鞍部を隔てて日本岳が険しく迫って見える。日本岳の左の岩壁の下が笙の窟なのだろう。
そして足元を見下ろす。
まるで鋸の刃のような岩が連なり、足の置き場も無いような瘠せ尾根。

先のことは分からなかったが、核心部かも知れない。
降りれそうな気もしたが、右や左の下を見下ろすと躊躇する。
短いロープを出して垂らしてみる。少し足りないようだ。
ここは安全に行きましょうと、ハーネスを付け、長い方のロープを取り出し、先に懸垂下降で下る。
私が下からビレイしてどんかっちょさんも無事に降りた。




上から覗いた岩の瘠せ尾根
下った岩場を下から見上げる
引き返すことを考慮してもみたが、登れそうなのでザイルを回収して、慎重に岩の尾根を進む。

少し進んで安全な場所に出てひと安心。
『フゥー』
ここにもテープあり。”笙の窟尾根”の道標もあった。


落ち着きを取り戻し、次は日本岳への登りに差し掛かる。
テープに沿ってシャクナゲの木に摑まりながら高度を稼ぐ。

嫌な所では古いロープが垂れていて、たすかった。

シャクナゲに摑まりながら高度を稼げる


一段上がったところで左にクラが見えた。
この下が笙の窟や朝日ノ窟と想像できた。

ロープの無い嫌な岩場にぶつかり、テープも途切れて思案六法です。

岩の左は登れそうも無い。
右手に進むと4mのほぼ垂直の登れそうな場所があった。これは木の枝などの手がかりあり。
その右手は垂直では無いものの、登れそうな斜面、しかし手がかりに乏しい。

手がかり有りを選択して、濡れてズルズルした幹や枝を頼りに慎重によじ登った。
どんかっちょさんも後を続き、平坦な場所へ到着。

するとまたテープ現れる。
踏み跡を進むと日本岳の山名板を発見。
丁度11時だった。
あとは日本岳のコルまで下るだけだ。

核心部終了で、どんかっちょさんとにっこり握手。
念願叶えたり!





コルへの下りの岩場にはロープがあり、写真程の危ない所ではなかった。





日本岳のコルで一本入れた後、石の鼻へ登り、通ってきた日本岳を見返す。

この辺りのシャクナゲはまだ蕾が多い。

12:25
大普賢岳山頂はまずまずの展望である。
稲村ヶ岳を前に、いつもの定番、助六寿司で食事。

岩本新道を下る。
最近、この時期にはここを通るのを楽しみにしている。
大木に囲まれると気持ちが落ち着く。











今年もこの大きなブナに逢いに来れた。

和佐叉へ下る

朝見えなかった山頂も見えている。

右からP1505、日本岳、小普賢岳。
その間の奥に大普賢岳。
ヤマシャクヤクは終わっていたが、念願の尾根を登り、緑鮮やかなオゾン噴出す大樹の森を歩き、3週間ぶりの山を堪能出来て満足だった。
  同行のどんかっちょさんのページ

(参考タイム)
 和佐叉ヒュッテ登山口8:50~P1505 9:55~日本岳11:00~11:20日本岳のコル11:30~小普賢岳~12:25大普賢岳12:52
 ~岩本新道~和佐叉ヒュッテ14:55