影富士
 2006年9月23日〜24日  小屋1泊
 メ ン バ ー  せきやん、高校生K君、タンタンさん、DOPPO 
行    程  須走登山口〜七合目(大陽館泊)
 〜須走登山道〜須走頂上〜剣が峰経由火口一周〜須走下山道〜須走登山口
山    名  富士山(3776m)
天    候  1日目=晴れ時々曇り、2日目=快晴

12年前の同じ日に山歩きを始めた。その日から何かに目覚めたような自分がいた。
自然との対話、自分との対話の時間・・・・・・・・そんな神妙なもんでもないが、何となく心地が良いことを覚えた。
知らない世界へ飛び込んでゆく勇気も貰った・・・・・・・・・そんな格好よいものではない。
単に少年時代から持っていた冒険心がそのようにさせただけだろう。それが単独行の楽しさだった。
500回の内前半は全て単独だったが、ここ5,6年はNETの影響で、単独では味わえない違う楽しさを感じるNET仲間との山歩きも増えている。
それとは別に、自然の中を歩き回るというより、厳しい修行のような山歩きも増えているのが気掛かりだ。
自分の気力、体力、技量を確かめるにはそんな修行山行も必要かも知れない。
もっと行ってみたい、修行のような山もたくさんある・・・・・・が
でもそんなこと、そろそろ卒業しないと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・出来るかな?

500回目は何処にしようか?
と年初から考えていた。一番先に頭に浮かんだのが日本一の山、富士山だった。
自分のイメージの中では、富士山は「眺めるだけの山」で良いと思っていた。
でも「一生に一度だけでいいから登っておきたい」との想いもあった。
悪いイメージの富士山には出会いたくない。日本一の山だから・・・・・・これが本心である。
何れにせよ、500回目の記念に、初めて富士山へ登ることにした。


【1日目】
天気予報は2日間共に曇りだ。しかも台風が接近していたが、好転する気配は十分に感じていた。

朝5時、せきやん宅へ集合。車一台で出発。
登山口の駐車場にはまだ余裕があった。天気は上向き、台風は東に反れて遠ざかったようだ。

登山者や行楽客が入り混じる

樹海から外れて一休み
登山口辺りには道が縦横に入り込んでいる。
キノコ狩を楽しむ客が多い。

樹林帯を抜け出ると富士の大きな裾野が目に飛び込む。
予定の7合目の小屋までは時間の余裕もたっぷりだった。
次第に雲海は足元に低くなって広がっている。

太陽も高いうちに小屋に到着した。

取りあえずビールで乾杯。2時間ばかり囲炉裏を囲み持ち寄った酒を交わす。
富士の山小屋は8月で殆どが閉鎖される様だが、ここ7合目2920mにある大陽館だけは開けてくれている。

夕刻外に出る。
水平に広がった雲海には影富士の姿がクッキリと現れていた。

宿泊客は20名ほどなので余裕がある。
せきやんからの好情報通り、ご飯、トン汁お代り自由などなど。皆んな親切だ。
評判の小屋であることは間違いない。

私は満腹になると直ぐに寝てしまったようだ。

影富士を背に
【2日目】
2時半起床。
外には満天の星、風弱く、快晴だった。

ご来光を


2:50出発。
残りの標高差は約800m、予定は3時間。
せきやんは5回目、タンタンさんは2回目だという。
Kくんは勿論、私も3200mを越えると未体験ゾーンに突入する。
登るに従って空気が薄くなる感じだ。深く息をしながら登る。多少苦しさも感じる頃、須走側山頂へ到着。

そのとき、ちょうど日の出の時刻だった。



お釜の向こうに最高点の剣が峰

富士山測候所前 剣が峰

測候所の階段を上って西側を展望。駿河湾を一望し、朝日でクッキリとできた影富士を見下ろす。
他の山では味わえない高度感がある。広さがある、よく見える。
これ以上遠くまで見えるところは日本全国、他には無いのだから。

晴れてよかった。この山に限っては、晴れていなければ何も無いだろう。

山頂の周囲をぐるっと一周。やっぱり空気が薄いな!

須走下山道で7合目へ下る

7合小屋へ戻った。
小屋は今シーズンを閉める準備に入ったようだった。


標高差2000m弱の下りの殆どが砂の道。
2時間あまりで滑るように、走るように下る。

他では体験できない長〜〜い砂の道だった。

快晴のもと、富士はやはり日本一の山だった。

下山路で快晴の富士を見上げる

(参考タイム)
須走登山口11:10〜7合目大陽館14:00
7合目大陽館2:50〜5:30須走山頂5:45〜6:30剣が峰6:50〜7:30須走山頂7:50〜8:40 7合目大陽館8:50〜須走登山口10:00