高千穂峰
 2007年3月11日  日帰り
 メ ン バ ー  単独
行    程  高千穂河原~高千穂峰~高千穂河原~中岳~新燃岳~新湯温泉~えびの高原
山    名  高千穂峰(1546.2m)、中岳(1332.4m)、新燃岳(1420.8m)
天    候  快晴
息子が霧島の近くに勤務している。転勤が間近だと言うのでその前に登ってみる事にした。
3月9日夜行高速バスで出発。約13時間は長いが寝てしまうと以外に早く朝が来た。
鹿児島空港バス停着7時。
息子に迎えに来てもらい、えびの高原へ。
そして直ぐにえびの高原から出発して韓国岳、新燃岳、中岳、高千穂峰から都城側へ下山する予定であった。
ところが、えびの高原では既に雨模様。
断念して息子の住まいへ行き一日を潰す。そのころ翌日の天気予報は「晴れ」となってきた。
翌日の帰阪の航空便は17時10分なので早朝の出発を計画した。
逆ルートでしかも標高の高い高千穂河原を出発点に変更した。
これならば航空便に間にあう筈だ。


中岳
息子に送ってもらい、薄明るくなる頃、高千穂河原を出発。
取り合えずは高千穂峰へピストン。
樹林帯の遊歩道から外れるとゴロゴロした火山岩の散らばる歩きにくい登山道になった。
全く樹木がないのでよく見渡せる。
朝の明かりが中岳方面に射してきた。

登山道とはいえハッキリした道ではないようだ。
歩きやすい足場を辿って登ればよさそうである。

一息つける所で火口が見下ろせた。
ここでは火口を御鉢と呼んでいる。
御鉢を半周したその向こうにひと際高い高千穂峰山頂が
神々しい。

御鉢
今日は一番乗りか?
と思ったら山頂へ目指す5人の先行隊が見えている。

御鉢を過ぎると僅かに下って直ぐに急登になる。
空は青かったが遮る物もなく風はきつい。
山頂間近で強風に体を煽られ身構えること数回。
青い空に向かって建つ神話で名高い天の逆鉾。

山頂より
御鉢の右手をぐるっと廻って向こうへ降りると、旧霧島神宮跡の高千穂河原へ。

山頂では先行していた5人が朝食を始めていた。
『地元の方達ですか』と聞くと
『群馬県から来たんだよ』と言っていた。

寒さと強風だったので私は直ぐに下山へ向かう。


一旦高千穂河原へ下った後、中岳へは緩やかな登山道が続いていた。
中岳への途中で高千穂峰を見ながら休憩していると、単独の青年が登ってきた。
私と同じく大阪から来たと言った青年は
『新燃岳のエメラルドの火口湖を見に』と。
岩場を登りきると平坦な山頂の中岳では周囲の薄い雲も切れて快晴の空になっていた。

中岳で、バックの高千穂峰

新燃岳火口湖
緩やかな木道を登ってゆくと新燃岳は近い。
木道で青年のザックが吹き飛ばされ慌てていた。
猛烈な風が吹きまくっている。
山頂の山名板の横に立つことなどとても出来ない。、這いつくばってエメラルドの火口湖を撮ったほどだ。

その向こうには韓国岳が待っていたが、あまりの強風の為に私の脳裏には「下山」の文字がうろうろし始めていた。

火口湖の周辺は危険だった。
身を低くし、大きく外側を巻いて風を除けながら草地を通過する。
時折煽られて草陰にうつ伏せになる。
これほどの強風は初めての経験である。

何処からでも美しいシルエットの高千穂峰
潅木帯に下り、縦走路と新湯温泉への分岐路で一本入れる。
一緒に歩いてきた青年も安堵したようだった。
『私もここから下ることにするよ』と告げると、青年は嬉しそうに笑みを浮かべていた。
樹林帯に下ると何事もなかった様にのんびりした春を感じる。
そこから5km弱で新湯温泉だった。
温泉からは暫くでバス停のある新湯温泉口。
そこから青年はバスで下り、霧島温泉から鹿児島市内へ向かうと云う。
私は、午後はバス便のないえびの高原への登りを歩くことにして分かれた。

下山した後の7km弱の舗装道路は実に辛いものがある。
えびの高原15時に迎えに来てくれる筈の息子は45分遅れてきた。
あと1時間25分でフライトの時間が迫っていたが何とか間に合い、快晴強風、初の霧島登山は印象深いハプニングのお土産を貰った事になった。

どこを歩いても展望できるこの連山、もう一度良い季節に歩いてみたいものだ。

韓国岳


霧島連山
右端が高千穂峰、左端が韓国岳



鹿児島空港より
(参考タイム)
高千穂河原6:20~高千穂峰7:30~8:20高千穂河原8:30~中岳9:35~新燃岳10:15~11:00新湯温泉への分岐11:10
~12:40新湯温泉口13:00~えびの高原ビジターセンター14:25