十郎谷
 2007年4月15日  日帰り
 メ ン バ ー  タンタンさん、DOPPO
行    程  奈良県上北山村白川叉川林道ゲート・明芽谷登山口~P494~P902~P1082~十郎山
 ~P1023~十郎谷経由~十郎谷の東の谷~林道~明芽谷登山口
山    名  十郎山(1269m)
天    候  晴れ
R169はこの冬崩れて伯母峰トンネルからは迂回路となる。
大台ドライブウェイから小処温泉へ下るルートは交互通行となっていて夜間は閉鎖されている。
朝は8時半から15分間。その後は2時間おきに15分間だけだ。戻る時刻は17時半が最終となっていた。


白川叉川の林道を進むと明芽谷で車両は通行止めとなっていた。
明芽谷の横から左に谷を見下ろす急斜面を登った。ルートはあるような無いようなところだったがP494まで登るとハッキリした踏み跡が現れた。久しぶりの山だったこともあり体調は芳しくないが春山の空気は美味い。
あちこちに見える山桜の淡いピンクも嬉しい
700mまでもまたまた結構な急斜面が続いていた。
南の明芽谷が切れ落ちている、北には大峰の主峰が白川叉川を隔てて展望が良いところもある。
次のピークはP902.凡そ200mごとにピークがあり休む間隔が丁度良い感じだ。

1082手前、東の737へ続く尾根からモノレールが現れた。
1082まではこれに沿って歩く。
モノレールはここまで。

最後200弱を登りきって1269mの十郎山。
展望はあまり良くないが、何とも清清しい気分である。
20分ほどの食事休憩をした。

さて下りはどうしようかな?
来た道を下るのは面白みの無いところ。モノレールに沿って下るのが安全なのではあるが、真北の尾根を下って白川叉の林道の様子を探ってみたい気もしたので、少し下りかけると1023方向へテープが続いていた。
ならばと意に反してこれに沿って下った。ところがテープが1023あたりで消えてしまった。
『さてどうしたものか?』
地図によると林道へはどこから下っても崖を下らねばならないようである。
『なんとかなるか~』

そのまま下っていると一段と険しくなってきた。足元が落ち着かない随分不安定な場所だった。下を見るととヤバそうだ。
それ以上下るには無理だった。登り返すにも一苦労して南へトラバース。

適当なところで歩きやすそうな谷へ下るも、これまたアウトか?
それでもいい線まで下れた。水が流れている。十郎谷のようだった。
標高670mだったか、両側が切り立っているところで滝に摑まった。林道まではあと僅か150mほどなのだが悔しいかぎりだ。

滝の上を横切ったところに一箇所だけ巻けそうなところを発見。正面から見ると垂直にも見えるほどだったが、掴める岩と木の根っこを頼りにロープで確保しながら何とか登り返す。しかしまだまだ無理のようだ。そこから40~50m登り返して次の谷へ。
深い谷だった。ここへはロープで懸垂下降。
深い涸れた沢をグンと下り、暫くして下に白いものが見えた。
『あれは林道に掛かってる橋やな~』
『やった~』
とは云ってもあまりに急な谷である。
そこまで無難に下れるかどうかまだまだ不安だった。

気が付くと必死でここまで下ってきたので休憩もしていなかった。


←もう直ぐ林道、下を見下ろしながら暫しの休息。
最後に一箇所ロープを使い無事に橋の下へ戻ることが出来た。

橋の横をよじ登って林道へ。

林道の前後を見渡してみる。何処もかしこも断崖で囲まれているではないか。

この周辺ではここにしか下れなかったピンポイント。
もし一箇所でもルートを外していたら山頂まで戻らねばならなかったのかもしれない。

25000図には現れない地形にはいつも悩まされる。
地図を眺めながら胸を撫で下ろす始末。
以前この山に登ったKさん曰く、『十郎山には魔物が住んでいる』とか(^^)

この山ではセオリーを下るべきだろう。


帰路のR169号の迂回路は最終の17時半、ギリギリセーフだった。
大峰80山(山名のある1000m以上)、残すはあと2山。
(参考タイム)
車止ゲート直ぐの明芽谷登山口(9:30)~P902(11:18-11:30)~P1082(11:48-12:00)~十郎山(12:40-13:00)~P1023~
~十郎谷の橋(16:40)~車止ゲート(17:15)
 タンタンさんの記録