荒谷山(林道から) 竜口尾根と叉剣山(笙ノ峰側から)
 2007年5月12~13日  テント泊
 メ ン バ ー  タンタンさん、DOPPO
行    程  1日目=奈良県上北山村・橡谷川林道~荒谷山 ピストン
 2日目=橡谷川林道~叉剣山~竜口尾根~西大台展望台~笙ノ峰~小処温泉~大平瀬・水分神社
山    名  荒谷山(1267.2m)、叉剣山(1372.2m)、笙ノ峰(1316.9m)
天    候  晴れ
2年前、尾鷲から大台ヶ原へ歩いた。コブシ嶺からの素晴らしい展望の中にひと際目立つ山を見た。標高こそ大台ヶ原よりも低かったけれど、雲海に浮かび上がったその姿に目を見張った。その山は東の川を隔てた向こうだった。
それが竜口尾根の南端の叉剣山と更に南へ連なる荒谷山である。
GW前は迂回路を利用していた169号も一部の交互通行は残っているものの、ほぼ開通している。
車1台を下山予定地の大平瀬に近い水分神社前に置き、もう一台で橡谷の林道を登ることにした。

荒谷山はあまり知られていないのでルートのデータもない。
兎に角車で行けるところまで・・・・
なんとなんと、どんどん標高は高くなり1000mを越えるところまで来た。
大峰山脈の全貌が見えるスカイライン。
茶臼山から笠捨山、釈迦と大日、山並みは北へ向かって明星、八経、南側が切れ落ちた行者還へ続き、大普賢から山上へと。
車を降りてカメラを向けた。

釈迦ヶ岳と大日岳


十郎山上空からの展望

地図(4万図)へ


林道からだと随分近くに見えている。
さて何処から入ろうかな~。

1日目 10時30分
峠のような処に車を置いてそこから尾根伝いに入ってゆく。
荒谷山へは1時間もあれば届くほどの距離に見えている。
テープと踏み跡に沿って小さい登り下りがある。
二つ目のピークでヤブになった。テープも解り難く、獣道なのか人の踏み跡なのかは判断が付きにくい。
東側は東ノ川まで800m以上深く切れ落ちている。当然巻くには全て西側をとることになる。
急な笹ヤブはよく滑るし風が通らず暑さで何度も水分を補給。休憩も増える。

コブシ嶺から見えていた 右の竜口尾根と叉剣山、左の荒谷山  (2005年5月の尾鷲道より
岩場の斜面にはアカヤシオが多い。その向こうは大台の山並みと真下に東の川。


コブシ嶺


瘠せ尾根を通過し最後のコブを登ったところで明るい展望台へ出た。北側が良く見渡せるところは通ってきたルートが一望だ、一休みするには丁度良い尖ったピーク。

岩場を少し下り、最後の登りで荒谷山山頂。13時20分着
一時間どころか3時間弱を費やす。

先の解らないルートは結構緊張感があり、その分当然達成感も増した。

ゆっくり食事休憩をとり、暫く昼寝タイム(^^)

帰路2,3度ヤブに迷ったが、林道の駐車場所へ戻って大峰展望の一番良い場所を探しテントを張った。
大峰に陽が沈み、シルエットを肴に酒はススム。
2日目 5時45分出発
叉剣山へ登れる一番南側へ移動し、鹿のフェンス沿いに登ってゆく。
登りきった所からは比較的平坦な道が続いていた。
前日の荒谷山へのルートとは一変して歩きやすい道だった。
叉剣山は東側と北側が開けていて展望が良い所だ。
これから向かう北側の竜口尾根が手に取るように見えていた。
丸塚山にはアカヤシオが多く、新緑の中のピンクは気分も明るくなる。
次のピークからは癒しの森に変化してきた。
ミズナラ、ブナの大樹とヒメシャラの道が続いている。

小処への分岐を過ぎ、西大台の展望台で西の滝と大蛇嵓を目の前にするが生憎空気が霞んでハッキリとは見えなかった。



分岐から尾根道を通り笙ノ峰を経由して車のデポ地に近い木和田へのルートを取る。
下りぎみに二つ三つピークを越えて笙ノ峰は明るい感じの木立の中にあった。


竜口尾根を振り返る

一つ目の崩壊地は難なく通過できたが二つ目は大きく山抜けした崩壊地。
中ほどまでは足場を確保しながら何とか進めたが、あまりに不安定な急斜面だ。この先幾つの崩壊地を通過するのか?
ここでは安全策を取り、引き返して小処温泉へ下山した。

小処温泉からは7kmあまりのアスファルトの林道を歩いて車のデポ地へ。
アスファルト歩きの疲れは上北山温泉のツルンツルンの湯で流してすっきり。
ヤブ山と癒しの森を両方味わえ、大峰展望もありシブーイ良いルートだった。
(参考タイム)
1日目=林道駐車地10:30~荒谷山13:20~14:00~林道駐車地16:30
2日目=林道5:45~叉剣山6:35-6:45~小処分岐9:05~西大台の展望台9:30-9:50~小処分岐~笙ノ峰11:00~小処温泉~水分神社14:15
 
タンタンさんの記録