明星ヶ岳
 2009年3月21~22日  楊子ヶ宿避難小屋泊
 メ ン バ ー  ピッケルさん、スロートレックさん、DOPPO
行    程  湯の又~中尾~明星直下奥駈道~舟のタワ~楊子ヶ宿
 楊子ヶ宿~楊子の森~七面山トラバース~七面山西峰基部~七面登山道~七面登山口~林道~湯の又
山    名  
天    候  3/21=晴れ  3/22=曇り
先週の下辻山からアルプスのごとく雄大に見えていた明星ヶ岳。
今週はPさん、Sさんの案に乗って湯の又から明星経由で楊子ヶ宿へ。
湯の又から中尾を登るコースは何年か前に通っていたが、その時は軽量ザックの日帰りだった事もあり、然程厳しさも感じなかった、しかし今回は重いザック、強烈に厳しく辛いものとなる。
 【3月21日】

長い尾根は杉林の中から始まる。
Sさんは前夜の宴会で睡眠もそこそこアルコールの臭いプンプン。30分も歩くとゲーゲーガーガーと胃の中を掃除している。
「もう何も出すものないよ~」と苦しそうで顔色が悪い。
そのくせザックには2リッターものアルコールを担いでいる変な奴なのだ。

1時間もすると左手にトップリ尾が見えだしてくる。

標高1200を超えると少しだらだら登りとなり小さい起伏を繰り返す。
右下は地獄谷、その上に神仙平が見え出し気分は良くなる。
この辺でランチタイム。

Sさんはまだアルコールが抜けきれないのか食欲が無いらしいが無理やりおにぎりを食べてもらうことにした。
前途多難である。




滑りやすい急斜面を登りしばらく歩くと前方に鋭いクラが目に入る。

ルートはクラの左横を通っているが雪が付いていた。
アイゼンを付ける間もなく急斜面を慎重にキックしながらクラの上に着く。



ザックを下ろしクラの上に立つ。

クラの上は青空の大展望。

七面と、その奥に釈迦。




苦し紛れに展望を楽しむPさん
奥駈道は近いが皆体力の限界が近付いているようだ。

「こんなとこ重い荷物で二度と登ったりしないぞ」
そんな事を思いながら倒木帯を抜ける。

ヘロヘロになり6時間近くかかり奥駈道へ到達。

明星山頂を踏んだ事がないSさん、Pさんが空身で行っている間私は大休憩。
ここからは下り、楊子ヶ宿は近くに見える様だったが3人共バテバテの身体では思うほど進まず、崩壊した斜面が増え、何度か危険箇所に出くわす。
西の空には夕焼けも出てくる頃、楊子ヶ宿着。


先客2名あり。
我々は喧しくなりそうなのでロフトへ登る。
ところが、疲れ切ったトリオは食欲なくアルコールも進まず8時前に寝床を準備している頃、外にガサガサとやってきた若者が2名。なんと小峠山から来たと云う。


【3月22日】
朝は雨がぱらついていたので外へ出るのも億劫だった。
「出発はゆっくりにしようや~」

7時30分出発。
雨は止んだが風が強かった。テンションは下がりっぱなしだ。
楊子の森ピークを踏み七面方面へ下る。

「七面にはトラバース道があるらしいけどね」
「じゃあそれを歩いてみよう」
獣道のような、そうでもないような雰囲気の道は二つの谷を渡り、七面西峰基部まで繋がっていた。
「ラッキー、ラッキー」

9時45分
七面登山口着。
Sさんがザックの中を物色している。
取り出したものはビールだった。
「はい、これで乾杯しましょう」
「おお~~~~」
「そんなお宝を残していたとはSさんもやるね~~」

長い林道を下り湯の又へ。

”夢の湯”へ浸かり”ぼたんラーメン”で締めくくったが
五胡峰周辺の荒れていた奥駈道が気にかかる。
(参考タイム)
湯の又8:55~中尾~15:00奥駈道15:30~楊子ヶ宿17:45
楊子ヶ宿7:30~楊子ヶ森~七面山トラバース~七面西峰基部~七面山登山道~9:45七面山登山口9:55~湯の又11:18