稜線へ上がると山頂が目に入る
 2012年11月08日  水窪ダム・戸中川林道ゲートから日帰り
 メ ン バ ー  単独
行    程  戸中川ゲート6:00~林道歩き6km~7:26登山口7:38~8:43ヤレヤレ平8:55~稜線分岐10:00~10:35黒法師岳11:00
 ~稜線分岐11:25~ヤレヤレ平12:35~13:25登山口13:35~林道歩き~戸中川ゲート15:10
  計 9:10
山    名  黒法師岳(2067m)
天    候  快晴

この時期、降雪が少なくて比較的高い山は無いものだろうかと、探していた。
2000m越えで最南端の山を見つけた。それが黒法師岳。つまり、ここより南には2000を越える山は日本には無い。
実際には少し南西の方向に2010mのピークがあり、地図上に山名はないが、バラ谷の頭と呼んでいる所があった。

トップリと日が暮れた真っ暗な水窪ダム堰堤を通り、5km程林道を上流へ進むとゲート。
少し手前に数台の駐車スペースがあり、他に車は無かった。
車を降りてゲート周辺をヘッデンで確認し車中泊の用意をして食事後は即就寝。

4時前ごろトイレに起きると、深夜に到着したと思える伊豆ナンバーの車が一台増えていた。
まだ出発には早いので再び就寝後に起きたのは5時40分。

トイレに起きた時にドアの外に脱いだツッカケの片方が何処を探しても見当たらないではないか。
小動物が片方だけ咥えて持ち去ったのだろうか?
帰宅した今、思い出しても不可解だ。 
クリックでオリジナル地図


6:00 登山記録帳に書き込む。
記録帳をみる限りでは、先月末以来の書き込みになる。
この時期は登山者が少ない事が覗えた。伊豆ナンバーの車の方は既に出発された様だ。
長い林道歩きから始まる。ヘッデンは要らないが未だ薄暗い

山際が次第にオレンジ色に染まってきた。

朝は鮮やかさに欠ける林道の紅葉
500毎に距離表示が有って判りやすい。
6km地点を越えると直ぐに登山口標識が現れた
ここで朝食を摂りエネルギーをしっかり補給する。

道標は立派だが、細い踏み跡の様な登山道の取付きだ。
暫くは雑木林の中を登り、尾根に取着くと陽が差して
カエデの赤やオレンジが目立つようになる。


ブナ林を通り過ぎ平坦地に着いたところがヤレヤレ峠。
広々した気持ちの良い所だ。


左が鎌崩(かまなぎ)と鎌崩の頭 右が丸盆岳

稜線に出る手前の150mは急坂だったが、一面の笹原。
北側に丸盆岳とその向こうには鋸状のヤセ尾根の鎌崩が見通せた。


分岐の道標を見る。
登ってきた尾根は等高尾根と云う名が付いているようだ。

南に目をやると西側がガレたピークが見えた。
そこが黒法師岳のようだ。


膝下の笹の中を進むと、ナントナント遥かに富士の姿が目に入る。


暫くはうっとり。
半分雪を被った富士は、いちばん富士山らしい姿だろう。



稜線は風が強く、ザレ場を登る時は身体を煽られる程だ。
冬型の気圧配置はこの地域に特に影響しているらしい。

斜面の木からはエビの尻尾が風に飛ばされて落ちてくる。

山頂は木立に囲まれていて風は無く、静かだった。
反対方向から登ってきたと言った先客の青年が1人居た。


結局、伊豆ナンバーの方とは逢わなかった。
丸盆岳に廻られたのだろう。


下山後に気が付いた事だが、ここは1等三角点と云う事、そして三角点の柱石上部の刻印が通常+が×に成っている珍しい三角点だった事。
普段から三角点にはあまり興味を持っていないので特に確認しなかったが、今思えば見ておけば良かったと。


北側を展望


東側を展望

下る頃は眩く陽が差して鮮やかさが増してきた。

赤やオレンジのカエデ
ヒメシャラの濃いオレンジ
ブナの黄色

あまり足元から目をそらすと滑りやすい、
不安定な登山道でもある。






下山してからの長い林道歩きは苦痛だが、今日は違う。
紅葉真っただ中を歩くのは気持ちが良い。

見上げれば朝は判らなかった頂きの山名が判るくらい透き通った空だ。
所々に滝も有って、気が付けばゲートに着いた。

痩せたザレ場の続く南アルプス1番の難関ルートと言われる鎌崩を見上げる


ゲートから1.5km付近の林道で見上げる黒法師岳山頂


傾きかけた陽に映える紅葉


初めての南アルプス深南部だったが一味違う魅力あり。
チョット惚れそうな気がした(^0^)

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