昨年登る予定にしていたが、天候の加減が難しく、ペテガリ岳と神威岳の2山を断念した。
この山はアプローチに長い地道の林道、渡渉、アップダウンが多く長い西南尾根。こんな理由がこの山の登山を難しくしているのだろう。
雨による増水の可能性があればアウトだ。
今回は4日間ウロウロしながら待っていた甲斐あり、安定した連続の好天に恵まれた。先ずはペテガリ岳だ。
【 1日目 9月14日 】
今日は登山口のペテガリ山荘まで。
長い林道は電波が途絶えた後、地道だけでも20kmあり、運転には気を抜けないので結構疲れた。
林道から、ペテガリ岳と神威岳の中間にある中岳が見えている
先ずは3日目に泊まる神威山荘の様子をみてペテガリへの林道終点の脇に駐車してスタート。
直ぐに沢を渡るのでサンダルを用意していた。渡った所にサンダルをデポし、登山靴に履き替えてスタート。
この先もずっと沢沿いを歩き尾根の鞍部を超える。
支沢なので登山靴でも濡れずに歩けた。
でも水が増えるならば沢靴であろうがその前に断念することだろう。
尾根への前後は泥濘の急坂。
ここには先行していたガイド2人を含めた4人のパーティが新しいフィックスロープを設置してくれていたので随分助かった。
この沢を渡り、登山靴に履き替えた
|
|
小さな沢沿いの道は時々流れの中を歩く
|
ドロドロの坂
|
|
峠と言っても笹薮に囲まれている
|
峠を越えて向こう側へ下り、植林地を抜けると飛び石で沢を渡り広い林道に出た。
ここから先は1本道、この林道はペテガリ山荘まで4.8kmと記してあった。
|
植林
|
|
道標
|
峠を越えた向こうの沢
|
|
広い林道を歩く
|
4人パーティに続いてペテガリ山荘に到着した。
その後も増えて宿泊者は10名となった。
明日朝に帰る釣り客3名グループ以外の7人は全員が明日ペテガリ岳へ西南尾根ルートでピストンの予定。
湧き水を引いた流れっ放しの水道に流し台あり、比較的綺麗なトイレ、2階建ての立派な山荘だ。1泊500円は安い。
外の炊事場にも豊富な水
【 2日目 9月15日 】
脚元が見えるようになった5時出発した。山荘の標高は約400m。
歩きやすい道がつづいていたが、笹が道に覆い被さるようになり標高900mを超える頃視界が開けてきた。
|
|
|
|
もう一息登ると1050m。
ペテガリ山頂が小さくチラッとだけ見えたがまだまだ遥かに遠い。
ここで下山中の北大生パーティ3人に出会う。昨日は山頂を越えCカールでテント泊したそうだ。
|
中ノ岳方面
|
|
ペテガリ山頂が頭を出した
|
この辺から何度もアップダウンを繰り返す。
比較的草刈りされていたが、されてない所は笹をかき分けて歩く。
山頂も良く見える様になったが、全く標高を稼げない。
辺りは紅葉が目立つ様になり、何度か小休止して展望を楽しむ。
木の間から見える端正な形のペテガリ岳
少し近づいてきた
向かう左側には1839峰
右手には神威岳も頭を出してきた
最後の鞍部から標高差500m登ると山頂なのだが、この登りは兎に角厳しかった。
笹を掻き分けて登る
笹をかき分け、掴んでは身体を引き上げて登り、ハイマツ帯に変わり山頂標識が見えた時はホッとした。
残り100m
天気上々、眺めは最高、念願だったペテガリ岳だ。
日高の山はどの山頂も三角に尖っている。
それが特徴なのかも知れない。カムエク、幌尻がどの頂なのかは私にはよく分からなかった。
後方がカムエク、幌尻方面
山頂からは神威岳もしっかり見えている
東斜面は紅葉が始まっていた。
続いて登ってきた埼玉のSさんと山頂写真を撮りあい、先に下って行く。
ほぼ想定通りの時刻に下山できて、小屋で寛ぐ事が出来た。
【 3日目 9月16日 】
今日は神威山荘までの移動だけにして、休養が中心。
お世話になったペテガリ山荘に別れを告げ
峠を越え、入るときに気がつかなかった滝を見る。ここは右岸にルートがある。
そして神威山荘へ
神威山荘の直ぐ横には綺麗な小沢が流れていて、水はそのまま飲めそうなのでこれを利用できる。
時間はタップリある。日向で濡れ物を干したりしてノンビリした。
地元のキノコ採りのおじさんが軽トラでやって来て色んな地元の話を聞かせてくれる。
おじさんに貰ったキノコを、昼はラーメンに、夜は味噌汁に入れて美味しくいただいた。
誰も来なくなった山荘の前には沢山のエゾシカがやって来た。
食べ物を欲しがるシカの目の前で食事をするのも気が引けるので小屋の中に移動。
未だ明るい内に夕食を済ませ、たった一人で小屋で寝るのも嫌だったので車内で早寝して明日の神威岳に備えた。
|