笹の中の道
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三条沼
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長い針葉樹林帯を過ぎて標高1500mを越えた頃、左手にニペソツの姿が現れた。
3日前に登ったウペペサンケ山も目に入る。
次のP1662への急坂は笹刈りの跡の長い軸が残っていて歩きにくい。ここでトレランさんが追い抜いていった。
ここは第二展望台とでも云える見晴らしのピークだ。ここでは昨日登った音更山やPさんが登った石狩岳が視界に入った。
雲は殆どなく青空一色。この先にはコルを隔てて前天狗への尾根が立ちはだかっている。
草地の多い急斜面にはお花畑だ。足場の不安定なザレ場はフィックスロープが助けになる。ここが一番キツイところだったような気がする。
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お花畑とその先には急斜面が続く
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キツイ斜面を登るPさん
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これを登り切った所に「ニペソツ山頂 3km」の道標
大きな岩ガレ帯を通り前天狗についた。
以前歩いた杉沢コースと合流し近付いたニペソツ山が正面にみえてくる。鋭い山頂、堂々たる風格の独立峰ニペソツの勇姿だ。
遠過ぎず、近過ぎずこの前天狗から見るニペソツ山の姿に山ヤは皆んな魅了されるのだ。
この先は一旦大きな岩の上を飛び跨ぎながら下り、また少し登る。緩やかにハイマツの中を行けば天狗岳をトラバース気味に通過して大きく下った。
背後には旭岳を中心に大雪山
コルからは最後の300m弱の登りだ。見た目は厳しそうな感じがするが、歩き易い傾斜の道が切って有る。
コルから山頂までは花を楽しめた。 |
イワギキョウ
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ウメバチソウ
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エゾツツジ
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チングルマ
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エゾコザクラ
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シナノキンバイ
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通ってきた前天狗を振り返る
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あと一息
出発から5時間35分掛かり山頂到着。
素晴らしい眺望が待っていた。 |
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富良野岳から十勝岳、美瑛岳、オプタテシケ山へと続く十勝連峰。右にトムラウシ山が近い。
表大雪は忠別岳から白雲岳、最高峰の旭岳だ。もっと右へ目を移せば北大雪のニセイカウシュッペ山も見えている。
東には阿寒の山や斜里岳、遥か遠方に知床の羅臼岳も確認できた。
南には十勝平野の右手に大きな山並みは日高山脈。ぐるりと見渡せた。そうだ夕張岳も見えていた。
好天の下、申し分ない眺望で遂に念願が叶った。Pさんも絶好の天気と展望に満願の笑みだ。
その後は昨日も一緒になった長野県のNさんを含めて二人のソロが到着し、賑やかにこの展望を楽しんだ。
皆さん下ろうとしない。この機会が勿体無さすぎて下れないのだ。
80分も山頂に居た後、重い腰を揚げて下山へ。
下山途中の展望台で見納めのニペソツ山
下山は特に長く感じた。前天狗から杉沢コースとの分岐はウッカリすると間違い易い所だ。
現に山頂で一緒に居たKさんが間違えて引き返して来た事を下山後に偶々キャンプ場で出逢った時に話していた。
大満足だったニペソツ山。温泉の後、航空公園のキャンプ場へ戻り、Pさんとジンギスカンで祝杯をあげた。
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