第2ゲートに着く頃ほぼ明るくなっていた。
ここから登山口までは地図で見る限りまだまだ遠い。
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辺りはまだガスっていたが右上前方には高松山の尾根が見える。
舗装されていた林道は地道に変わり左へカーブして登っていった。
今度は大きく右にカーブしながら北面台地に向かって進んだ。
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車が3台みえる、ココが登山口らしい。でもゲートが有ったのに入ったの?
仕事関係にしては品川ナンバーもあるのだけど? 答えは後に山頂で分かった。
ここまで6.4km、気温が低く歩き易かった。標高500m程登った事になる。
合羽を脱いで山に入る準備をした。
シェルターを超えた所が登山道入口
右手に小さな登山口の道標がある。ここからは草の道。
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直径3cmは太い
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ゴマナか?
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展望台の標識の所。山はまだガスっていて何も見えない。
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秋の気配を感じる歩き易い登山道が続く
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携帯ポイントもAUは反応無しだ。
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大曲というポイントに着いた。
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道から左に入ると広場がある。ここには観測機器があった。ザックを下ろして休憩だ。
初めての水分補給もした。今日は涼しいのであまり汗をかかない。
2リッターの水分も必要は無いような気がして、約900ccをここにデポした。
ここではAU電波が入った。
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その後ダラダラした登りが続く、細いトラバースも有るが大して危険な所は無い。
深いザレた谷渡りが二回ほどあった。ハシゴや長いロープが頼りだ。
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近付いて見る。結構滑りやすい
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荒れた谷
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坊坊岩が見える
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水が不足した時の為に歩きながら水の音も聴いておいた。薮の中ではあったが近くに流れが聞こえたので、これも安心だ。
それにしてもここまで歩いても全く山頂が見えて来ないのだ。やがて富士見分岐に到着した。
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この先で水の音がする
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富士見分岐
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この先に泊岩と言う所がある筈。兎に角そこまで行って休もうと思った。行けども見当たらず。
すると今日初めて山頂の姿が現れた。
近付けて見る。ゴツゴツした感じだ。
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リンドウ
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アカモノは真っ赤になっているのもあった。
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灌木帯になると間もなく森林限界に出てモヤモヤだった気持ちがやっと吹っ切れた。空は晴れて雲海の向こうには北アルプスだ。
岩岩した山頂の姿も現れた。でもあのクワガタのハサミの形はまだ山頂では無かったのだ。
ここは初めての大休憩だ。首筋を抜けて行く秋の風が涼しい。
大きな金山の向こうは雲海の上に白馬岳が見えている。
高妻山、乙妻山の姿も
さて、あとひと踏ん張りだ。
あのハサミの形を超えて斜面を登ると噴火口が現れた。
エメラルド色の小さな池が底にみえる。険しい火口壁の上に山頂らしき所も見える。
もうすぐだ。岩登りで火口壁を登り右から左回りに登って行くと、その前に2人の姿が見えた。
山頂だった。30m下の違う尾根にも人が4人。皆んなあの3台の車の方で気象庁の方達だったのだ。
地形のズレを観測する為のGPSの設置場所を決める為に来たとの事。
登山者は自分だけだ。雑談をしながら山頂ショットもお願い出来た。
雲海が凄い、2000m以下の山は見えない殆どだった。
肉眼では見えていたがスマホでは上手く捉えることができない、上の写真を少し拡大すれば富士山が確認できた。
太平洋に近い富士山が台形の山頂だけ見えている。
妙高は雲が高くて見えないが隣の火打は雲の上に頭を出している。
三角点側から山頂を見る
肉眼ではよく見えるがこれも拡大してみた。↓
北アルプスは目立つ槍ヶ岳。鹿島槍から白馬岳の後立山連峰が近い。
大瀑布のように流れる雲海には感動
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見たかった雨飾山は標高が低いので雲の下、残念ながら見えない。
この先、火打山への縦走路はまだ登山道の状態確認が出来ていないので通行禁止となったままだ。
50年ぶりの焼山山頂は素晴らしい眺めだ、暫らく閉鎖されていた山頂に、もう思い残すことなどない。
確認できなかった泊岩へ下山中立ち寄ってみた。岩の洞窟に部屋を作ったような感じだった。
発泡スチロールの箱台が並んでいたので3~4人は寝ることが出来るかもしれない。
最後にサプライズがあった。
携帯ポイント附近まで下った時だった。2~3m左の木の上でガサガサと音がしている。
鳥にしては音が大きいぞ、「ゴボゴボ」と変な声だ、何だ?
何と熊ではないか、ビックリしたのか慌てて木の上の方に登ってゆく。限界まで登ると此方を振り返ってを見ている。
写真を撮ろうか、どうしようか?刺激しては熊さんに悪い、いや危ないかも。
知らん顔して通り過ぎたのだったが、撮るべきだったか今も少し後悔している。
(カシミールより)
日本の秘湯を守る会の笹倉温泉龍雲荘は立派な温泉宿だったが、勿論日帰りでの利用だ。700円だったけど10月より750に成る。
ひと寝入りした後、深夜に帰宅した。
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