旭の林道はいつもながら長い。途中の荒れた地道も随分整備が進み、地道を走る距離も短くなっている。
「峠の登山口」と云う呼び方も最近のことだ。流石に立派なトイレまで出来ている、トイレットペーパー付きの水洗だった。
建物は真新しい木の香りも残っていた。
天気は思わしくない。曇っていて辺りの山は見えず。
スタートから立派な階段も付けられている。登山道も広く、笹薮コギをすることも無くしっかりと踏まれた道は楽々歩きができ、ここからの登山者が増えたことが良く分かる。7〜8年前にこの道をはじめて通ったときは背丈以上の笹の藪コギと倒木に悩まされたことが脳裏に残っていた。
今回はお気に入りの釈迦ヶ岳の懐で涼しくゆっくり過ごしてみるのもいいかなと思い立ったと云う訳だが、天気が少々心配だった、それにこの時期千丈平の水場が涸れていないだろうか?
幸い水は落ちていた。ストローで流れる程度の水も、1リットル140秒間で取れた。
標高1700mのテント場は涼しい筈だ、北アルプスの上高地より高い。大峰でもこれだけの高度でのテント場はあまり無いのだ。
テントを張って昼食にした。
サブザックで釈迦ヶ岳へは約15分。
曇っていた空は次第に青くなり、薄っすらと大峰の稜線が見えてきた。
北へ下り孔雀方面へ写真を撮りながら時間を潰した。いつもなら通過する右左の岩場やピークもゆっくり散策。
いつか地図にみたダケカンバを探してみよう!
復路、釈迦への登り斜面でダケカンバの大木を発見、周りを見渡す。
探すまでも無く、登山道脇にはダケカンバが群生していたのだから、いつもは無意識のうちに通り過ぎていただけだったことになる。
14時テント帰着。水場にビールを冷やして暫し昼寝タイムとした。
2,3組の登山者が下って行ったが、本日ここでテントを張るのは自分ひとりのようだ。
まだ明るい内からタイガース中継を聞きながら寝てしまった。
深夜2度ほど外に出る。4〜5メートル先までしかヘッドランプの明かりは届かないほど濃いガスに包まれていた。
翌日
気持ちの良い朝を迎える。
濃いガスは消えているものの天気は今一のようだ。
予定の南奥駈を取りやめて、昼頃までのんびり過ごす。
テントが濡れる前に撤収して下山。
入れ替わりに夫婦連れが千丈平テント泊へと登っていったが、気の毒にも雨のテント泊になることだろう。
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