靄が取れ、逆さ戸隠連峰が写る
 2019年05月30日  長野県長野市戸隠・鏡池からP1経由、西岳、本院岳、八方睨経由で戸隠奥社へ周回
 メ ン バ ー  Bumさん、DOPPO
行    程  鏡池駐車場5:00~採草地5:54~熊の遊び場7:22~無念の峰~蟻の塔渡り8:18~8:45第1峰8:55~9:23西岳9:48~10:18本院岳10:28~
 ~休憩15分~12:45八方睨13:10~蟻の塔渡り13:20~百間長屋14:00~戸隠神社奥社14:50~鏡池15:35
  
 計 18.8km  10時間35分(休憩1時間25分含)   全行程の上り累積標高 約1450m   
山    名  西岳(2053m)、本院岳(2030m)
天    候  快晴


前日は待ち合わせた鏡池の横の広い駐車場には二人の車だけだ。
軽く宴会をして車中泊。此処はトイレもあるので便利が良い。





朝、鏡池の向こうに戸隠連峰のギザギザの岩壁がオレンジにそまってきた。
池の水面は靄で見えない程で幻想的な朝だ。
靄が取れて逆さ戸隠がまたよい。


スタートは鏡池。少しの間道路を歩いて右手の林の中の細い道を標高差200mの下りから始まる登山だ。
濡れる程でもない沢を3度渡り、泥濘んだ道を進み少し登ると採草地に出た。


シダの道
 
2つ目の沢を渡る
 
採草地  山が覆いかぶさる様に見えている。山の名前は確認出来ない。


そこから暫くはブナやミズナラの新緑の森を進む。
深い樹林から抜けると山が近ずく。足元にはシラネアオイがみられる様になる。
いよいよ急坂、クサリの登場だ。ネットで見る「熊の遊び場」の標識だ。
 

 
 
     

この先は長い鎖がドンドン登場する。
長い垂直に近い登りや鎖のトラバースが続く。

 
   
     

「無念の峰」と言う小さい岩峰を越えたところが一つの難関。
岩を降る鎖は少し横にズレていてその下はオーバーハング気味になっていた。
足が届きにくい少しズレた垂直に下るハシゴもあった。いろいろ有り過ぎてこれ以上思い出せない。
緊張が続くうえに、疲れが激しい。


屛風のように立ち上がった壁。右端は本院岳



ひと息つける小さなスペースで休む。


あれは「蟻の塔渡り」か?ナイフリッジが見える。(赤い線)
よく見ると足場がある様だ。此処はマズマズ通過できたがその向こうは又々長い鎖が上まで伸びている


  

 P1は近い、力を振り絞ります
 
 あれはP1だろう、ロープが上に伸びていた。登り切るとその通りP1だった。
Bumさんとはここまで先頭を交代しながら登ってきて、約4時間近く掛かった。



此処までとは大違いだ、歩き易くなった道を西岳へ。
  西岳は近くに見える。登山道が見えているのでよく分かる。
雪渓が残っていたが踏まずに通過できた。
    約4時間半掛かっての西岳到着
でも今ひとつ貧相な感じがする山頂標識。

 

信州百名山(100座+付属12座)のラストの山になった戸隠西岳の登頂だ。Bumさんに記念ショットを撮ってもらう。



信州百名山一覧

周囲の山が快晴の下に見渡せた。  西側には朝日岳から雪倉岳、白馬連峰。


北に目を移せば戸隠連峰の最高峰、高妻山や乙妻山、その左奥にはまだ雪を一杯被った妙高連山だ。
金山から雨飾山へ続く山並みの手前に堂津岳も見えている。Bumさんは今月初めに、私は昨年登った思い出のヤブ山である。
疲れが激しかったので西岳山頂では少し横になって休んだ。


断崖の上からは真下に鏡池が見える


東の谷は鋭く切れ落ちていて覗き込むのも怖い岩肌だ。右上は西岳。


尖った本院岳はその向こうに見えているがその間には厄介そうなピークが見えている。

向こう側の下が見えない岩場。足場が取れないハング気味のクサリを下る

もうその向こうに鋭い本院岳だ

  本院岳山頂
見た目と違って落ち着いた山頂だった。

 
P1と西岳を振り返って見るバックには穂高の山から後立山の山並みが見えている。槍の穂先も確認できた。
申し分の無い好天だ。


 本院岳からは300m下り、200m登って八方睨だ。
その間にちょっとしたピークがあるのだがその下りルートには雪屁が残っていた。
滑り落ちそうで壊れそうな雪屁は傾斜があって滑落すれば断崖の下へ吸い込まれてしまう。
アイゼンを着けて慎重に通り抜けたときは、安堵のため息。2人で胸を撫で下ろした。


少し進んだだけなのに次のピークでも休憩した。
エネルギーを注入して元気を取り戻せた。

 
急な下りだったが花が癒してくれた。
ここから八方睨までの上りは、ほぼ安全地帯だ。

 
ここまでずっと途切れなかったシラネアオイだったが
、ここで初めて白色のシラネアオイに出逢った。



八方睨はもう直ぐだ、見えている。


本院岳を振り返って見た


八方睨到着。高妻山が近い


方位盤がある八方睨


下を覗けば難所「蟻の塔渡り」が見えた。
見るからに足が震えそうだ。終着点の鏡池も見えている。



「蟻の塔渡り」の通過は疲弊した脚で下るには厳しすぎるので
クサリのトラバースを選択した。




  
 
クサリ場の下降が終わり、百軒長屋まで下り一安心。
  ニリンソウの群生地を通りぬけて戸隠奥社へ

無事の下山のお礼参りをします。
   
鏡池へ戻る林の中にはラショウモンカズラが沢山咲いていた

午後の鏡池に帰着


取り敢えずは、中社にある「戸隠神告げ温泉」で汗を流した。
明日は別々の山に向かう為、ここでお礼を言って分かれることにした。
タイミングよく信州百名山のファイナル山行に同行して頂いたBumさん有難う御座いました。

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戸隠西岳は信州百名山の中でも最難関の山だったかもしれない。信州には日本アルプスの高山も沢山含まれている。
日本アルプスなどには日程を要する山もあるが一般ルートで登れば小屋も多く時期を選べば安全に登ることが出来る山ばかりだ。
その点この西岳は水場も無く長時間の緊張と維持できる体力が必要だった。おまけにエスケープルートは無く引き返す以外に無い。
久々に腕肩の筋肉痛になってしまったけど完踏破できて大満足している(^0^)



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