舗装路から別れ、西沢渓谷に向かう
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吊橋を渡るとき右上に岩の峰が見える
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見上げた岩峰は物凄い迫力だ、多分あれが今から登る鶏冠尾根のようだ
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西沢渓谷への道から右に入る鶏冠山への小さな道標があった。
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鶏冠谷の出合の渡渉点まで来た。濡れずに渡れないものだろうか
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前後しながら探してみたけど濡れずに渡れそうな適当な場所はなく、予定通り靴を脱ぎ用意してきた別の靴下だけで渡った。
流れは膝下くらいだった。下流を見れば紅葉が綺麗だ。
いよいよ鶏冠の尾根だ。急登だけど意外に歩き易い。これなら案外容易く登れるのかと思った。 |
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山が見える。右手の高い山が明後日登る予定の黒金山のようだ。
1600m辺りから嫌な急斜面のトラバースが多くなった。少し疲れも出ている。
これを下るには相当な勇気がいる。極まった時の為にロープ20mなど一式は用意しているが不安もある。
第一岩峰コルにでた。ここがチンネノコルと呼ばれている所。
休まず進む。そうしている内に第二岩峰の基部だ。。黒金山がひと際大きく見える
晴れ渡った向こうには国師ヶ岳が。
さあ、岩登りが始まったようだ。取り敢えず見上げてみる。どんなルートだろう。
少し登ってみれば鎖がぶら下がっていた。長い鎖だが何とかクリア。
鎖の岩場
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第二岩峰からは大展望だ。その向こうに見えるのは第三岩峰だろう。気持ち良いのでここでは大休憩。
破風山方面
第三岩峰までは岩尾根を進む、すぐに大きな岩を越えなければならない。
上のほうには鎖が見えるけど下のほうには見えない。登れるのだろうか?
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近づいてみる。
一応ホールドがあり体を引き上げて鎖に掴まり岩を乗り越えることができた。
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第三岩峰の基部。鎖はない。横には巻き道への道標があり
急下りして回り込み第三岩峰へ。
なぜか山梨百名山の標柱があったがここは山頂ではないのだ。
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第三岩峰から40分弱で本当の鶏冠山山頂(2115m)へ。
スタートしてから5時間50分の厳しい登りだった。
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山頂は狭い岩の上
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一旦下ったが木賊山への登りはヤブっぽい。倒木もあり体力勝負だった。
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ヘロヘロになりながら本日の最高点、木賊山に到着。
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満足感に浸りながら今日の宿、甲武信小屋への下りで甲武信ヶ岳の眺望。ここで今日初めて人に出会った。
14時ジャスト、甲武信小屋到着。
明日向かう国師ヶ岳方面(小屋の裏手の展望地から)
小屋の主人は「徳ちゃん新道」で知られた山中徳治さん。台風のあと誰も登ってきていなかったとのことで鶏冠山のルート状況を訊かれて報告した。
宿泊客は11名、ストーブを囲み山談義や徳さんの話で盛り上がる。ゆったりと時間を過ごせるひと時だ。
【 2日目 2019年11月01日 甲武信小屋から甲武信ヶ岳、国師ヶ岳経由で大弛小屋 】
気温は約零度。朝食を済ませ、6時の日の出に合わせて甲武信ヶ岳へ上る。
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日の出
少しずつオレンジに染まる富士山。雲海の下は甲府盆地。
左の国師ヶ岳から右に金峰山。その間に雪を頂いた南アルプスの白鳳三山が覗く。
最高に晴れ渡っていて、寒いけど気分良し
今日は国師ヶ岳を通って大弛小屋までだ。距離は近いので時間の余裕はたっぷり。
展望を楽しみながら歩けそうだ。
甲武信ヶ岳を下り、少し進んだ開けた展望地。相変わらず富士の眺めは素晴らしい。
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針葉樹の森は緑の苔に覆われている
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結構倒木もある
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何度か休憩を挟み、9時に東梓のピーク
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国師ヶ岳への登りでも富士山の姿。
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まだ昼前だったが国師ヶ岳到着。
ここまで3名ほど出会ったが、この山頂には15人ほどが食事と展望を楽しんでいた。雲一つない快晴がうれしい。
50分もまったりと時間を過ごした。
金峰山の五丈岩がはっきり見える。右奥には赤岳を真ん中に八ヶ岳連峰。贅沢な眺めだ。
長い木の階段を下り大弛小屋へ。管理人さんは不在と聞いていたので峠の日向で休んだりした。
この峠は長野県側へ通じていて川上村へと繋がっているが、通り抜ける車は殆どいない。
広い駐車場は登山者ばかりで、簡単に登れる国師ヶ岳や北奥千丈岳にやってくる日帰りハイカーばかり。
宿泊客は私を含めて二人だけ。管理人さんとの話が弾む。夕食は以前来た時と同じく肉鍋だった。名物メニューと言うことだろう。
【 3日目 2019年11月02日 大弛小屋から北奥千丈岳、黒金山経由で西沢渓谷へ下山 】
昨日の朝と同じく気温は零度だった。足元が見えやすくなった頃出発。
木の階段を上る、少しずつ明るさが増してきて今日も好天の兆し。
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長い階段を登り切り、奥秩父最高峰の北奥千丈岳へ。
雲海が凄い長野県側。海に浮かぶような男山や天狗山の遥か遠くにひと際高い浅間山も見える。
真ん中奥に八ヶ岳連峰
南アルプスも並んでいる(農取岳→農鳥岳)
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今日の道のりは長い。
奥千丈岳を下ったころからとんでもない倒木帯に突入した
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シラベ平では林道を横切る
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ゴトメキからの下りは見失いやすい所多く、常に注意を払う。やがて浅い笹野原では開けた展望の丘。
向かう黒金山が半分顔を出してくれた。
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下っていたカラマツ林の紅葉
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立ち枯れ帯の向こうから下ってきた
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じわじわと登り黒金山山頂へ。これにて山梨百名山全山踏破。唯一居合わせたソロの方にワンショットお願いした。
ここから見るととても雄大な北奥千丈岳、さすが奥秩父の最高峰だ。
通ってきた山々
二つ三つアップダウンをしてからは急降下で西沢渓谷へ。
下るに連れて葉の色が鮮やかになった。
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ブナ
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轟音響く大きな釜を持った滝
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遊歩道まで下ると、人、人、人。すれ違うのが大変だ。
五段の滝 ここではエメラルドグリーンの滝壺が眩しい
例年よりかなり遅れた紅葉の見頃は、私には本当に都合の良い時期となった。
膝はガクガクだったけど、全てが上手くいった今回の三日間は大満足の山行となった。
何度も台風や大雨に見舞われて予定が狂ったにも拘わらず、今年中に山梨百名山を終えて嬉しい限りだ。
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