西丹沢の甲相国境稜線は大室山と加入道山は歩いている。以前からその西へ歩いて山中湖まで縦走してみたいと思っていた。
時期として今はまずまずだろう。紅葉には少し遅いかもしれないが初冬の富士山を眺めるには良いかもしれない。
天気も良さそうなので早速実行だ。11/4日、仕事が終わり昼前から出発した。
明朝登山口をスタートするには今日の内に道志村まで行かなければならない。
混み合う所は高速を使い、暗くなった山中湖のパノラマ台に自転車をデポした。
朝の富士山を撮ろうとする車中泊の方達の車が数台あった。そのあと「道志道の駅」へ着いたのは21時、車中泊とした。
【2020年11月05日】
薄明るくなって道志の湯の直ぐ近くにある加入道山登山口の駐車場に停めて出発だ。朝の空気は気持ちが良い。
30分程で東屋のある水場入口だった。
そこから少し上った所に富士山の展望台ベンチあり。
でも此処より良く見える所があった。初冬の富士山は雪の白さが違う。
今は標高1000mくらいが木の葉の色付きも丁度良い。
稜線の分岐にザックをデポして加入道山へ。
加入道山山頂
ヌ
加入道避難小屋
山頂からの展望は良くなかったけれど、分岐から少し下った所に丹沢主峰が展望出来る所を見つけた。
この後は富士山を見ながら山中湖に向かう。今日の宿泊予定は中間点の菰釣山の肩にある避難小屋としている。
小さなピークがやたら続いた。この山域の特徴とも言える頭や丸の名が付いたピークばかりだ。
水晶沢の頭、シャカグチ丸、バン木の頭、そして分岐のモロクボ沢の頭。その先畦ヶ丸へ寄り道する。
ここからの展望も今ひとつだ。畦ヶ丸避難小屋をのぞいてみる。
まだ新しい小屋には綺麗なトイレも設置されていた。小屋の前で、神奈川県側の西丹沢ビジターセンターからのコースで登って来た3名と出会った。
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畦ヶ丸からの下りで、上る時に気が付かなかったが富士山がいい感じで見える所が有りカメラを取り出す。
近くに見える御正体山と今倉山の間には少し奥に三ツ峠山だ。
良く見るとその左に白く雪を被った山が見えていたのは南アルプスの間ノ岳と北岳ではないか。気分は爽快!
分岐へ戻り再び縦走路を進む。平坦な歩きは無い、上り下りを繰り返した。
菰釣避難小屋に着き、後で今日のアップダウンの数を数えたら二十数回も有った。
この縦走路での問題は水場だ。この小屋を選んだのも唯一水場があるからなのだが、何しろ遠い。
小屋から急な谷を標高差170mほど下るのだ。疲れていたこともあり往復1時間弱掛かってしまった。
でも未だ午後の陽が窓から差しこむ時刻だ。綺麗な小屋にザックの中身を広げるだけ広げ焼酎のお湯割りから始めた。
陽が暮れる前から寝てしまった。夜8時ごろ目が覚めて小用に外に出た。街の明かりが見えた。
何処の街なのか判らないが海辺に近い感じだった。
深夜0時、また目が覚めた。外でカリカリと何かを齧る音がしている。小動物か?小屋に侵入されて食料をやられては堪らない。
この小屋に鍵はない、引き違い戸には僅かな傾斜を利用しての自動で閉まる仕掛けとなっているが、軽い力で十分開けることが出来る。
まさか開けられるとは思わないが入られては困ると思った。
「コラー」と大きな声でビックリさせてやった。音がしなくなったので外に出てみたが何も見当たらなかった。
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こじんまりした菰釣避難小屋
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写真では伝えきれない急坂を下り水場へ
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【2020年11月06日】
菰釣山で日の出を見たいので目覚ましを仕掛けていたにも拘らず少し寝過ごしてしまった。
山頂へ急いで登った。日の出時刻には間に合わなかったが雲が邪魔していたので間に合う形に。
次第にオレンジに染まってゆく富士。こんな姿を見るのはいつ以来だろうか、神聖なひと時だ。
昨日の加入道山は雲海に浮かんでいる。いつもながら山頂で迎える朝は気持ちが良い。
昨日と同様、アップダウンを繰り返した。
伏見峠分岐を過ぎると少し様相が変わってきた。紅葉はまだ盛り、広い尾根歩きが気持ち良い。
富士岬平で山中湖と富士山。
高指山でもススキの向こうに。
最終ピークの鉄砲木の頭がチラッと見えた。
最後は250mを上り切って鉄砲木の頭では二日間のクライマックスだ。
目の前には遮るものの無い見応えのある富士山と山中湖だった。目を凝らして良く見れば南アルプスの主峰群が勢揃いしている。
右端の甲斐駒から左端には赤石岳まで眼に入った。その全てが白い世界となっていた。
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初冬の富士山をはじめ満足した二日間、パノラマ台へ下り、デポしていた自転車でR413を道志村へ。
大きなザック担いでの自転車は乗り難く、峠超えは歩いてしまったが、そのあとは「道志の湯」迄ほぼ座ったまま全21kmを下り、
念願だった西丹沢の甲相国境稜線の山旅を終えた。
道志の湯
(過去の丹沢の記録)
696 丹沢最高峰・蛭ヶ岳
895 大山から都心展望
1159 北丹沢縦走 焼山、蛭ヶ岳、大室山
1349 二ノ塔尾根から塔ノ岳
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